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−MUSA− 武士 [ネタバレ映画レビュー (合作)]


MUSA -武士- [DVD]

MUSA -武士- [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD


今までチョン・ウソンの人気の秘密がさーっぱりわかっていなかった。
謝ります。
「私の頭の中の消しゴム」のポスターや予告をいくら見ても、何だ〜と思っていたし、駅貼りポスターに「鎖骨に涙がたまるほど泣きました」っちゅーコピーがあるのを見て、「バッカじゃない」って笑っていた。
謝ります。
たぶん彼が演じているなら、本当に鎖骨に涙がたまるかもしれない。ワタシ鎖骨にくぼみがないけど……。

チョン・ウソン演じるヨソル、いい、すごくいい。男は黙ってサッポロビール……!を久々に思い出しましたよ。余計なことはしゃべらない。それでいて、しゃべると的確。そうそう、かっこいい男ってそうなのよね〜と思った次第です。
長髪が妙に似合っていて、衣装もむさ苦しいのに、あんなに清潔感が漂っているのって、スゴイのひとこと。目の美しさなのかなぁ。とにかくバツグンに涼しい目元に惚れ惚れしてしまいました。

実は題名の「MUSA」というのと、映画のサムネイルとで、勝手にMUSA苦しい映画だという印象を持ってしまっていたのです。しかも実は見始めたものの一回、途中で挫折してるんだ。出だしが何となくだらだらしてるし、世界史に弱かった私は、高麗とか明とか元とか言われても、うーーーっていう感じ。まあ、蒙古と出てきたので、何となく時代がわかるというぐらい。とにかくオープニングの字幕を一回読んだぐらいじゃ、歴史背景なんてわからなかったです。でもオープニングを三回ほど見たら、ようやく話の背景がわかった。登場人物がなぜああいう状況に置かれているのかということが理解できなかったら、あの話は全くもって面白みが半減しちゃうよね。

ただそれでも、「ハッピーエンド」に出ていたチュ・ジンモの演技が見たかったので、頑張って見ていたところ、副使様が亡くなりそうなあたりから、チョン・ウソンの演技にだんだん引き込まれてしまったのだ。
砂漠の中で、亡くなった副使様の遺体をひきずる様子、それが自分の全てだというような一途な目、もうそのあたりになると、もうどんどんと。
一生懸命さというか、セリフはほとんどないのに主人に対する真剣さや情がわかり、そこに引きつけられ、彼がこの後どうなっていくのかということから目が離せなくなってしまった。

映画の冒頭を見ると、トップにアン・ソンギの名前があって、次にチョン・ウンソ、そして、チュ・ジンモ。
実はアン・ソンギが「武士」に出ているのは全く認識していなかった。「シルミド」で兵士たちの責任者チェ・ジェヒョン准尉を演じていて、本当に感動したのだけれど、「武士」でもやっぱり渋いです。
チュ・ジンモの演技が引き立って見えるのは、アン・ソンギとの対比もあるんだろうな。チュ・ジンモはたぶん年齢を重ねるほどに、いい役者さんになるのではないでしょうか。これからがとても楽しみです。

最後ああなっちゃうのは仕方がないんだろうけれど、なんというか、もう少しロマンスがあってもよかったと考えてしまうのは、甘すぎるかな? ただ単に私の好みですが。
まあ、あれはあれでひとつの形として完成されているとは思うし、それぞれの人々の立場や役割によるそれぞれの生き方があって、そこが切ないというのはよく出ていたと思う。
また個人的には、全体を通しての音楽はいいと思ったけど、エンディングロールのところで流れるテーマソングがいまひとつだったなぁと。もう少し壮大な広がりがある曲でもよかったのでは? あくまでも私の感想だけれど。

チャン・ツィイーちゃんは、恥ずかしながら、今まで顔と名前が一致していませんでした。Asienceシャンプー&リンスのCMに出ている人だったのね。鈴木清順監督の「オペレッタ狸御殿」にも出ていたとは。我が家はオダギリジョーが割と好きで、以前から借りたいねと話していたのだけれど、いっつも貸し出し中なので、いまだに見ていないのでした。鈴木清順監督作品は、昔々「ツィゴイネルワイゼン」を映画館で見ているので、これは見るのが楽しみ。

話は「武士」に戻るけれど、ロケは大変だっただろうなと思いました。見ていると、ただでさえ砂だらけだもの。そのうえ激しい戦闘シーンが多いし。
機会があれば、DVDで特典映像とかも見てみたいなぁ。

〈データ〉
歴史から忽然と姿を消した実在の使節団をモデルに、高麗武士たちの勇姿を壮大なスケールで描いた歴史スペクタクル・ロマン。

2006/3/20(月)13:30ごろ〜
ゆうせんGyaOにて鑑賞

監督・脚本:キム・ソンス
製作:チャ・スンジェ
撮影:キム・ヒョング
美術:フォ・ティンシャオ
音楽: 鷺巣詩郎
主な出演:
ヨソル(チョン・ウソン)…高麗の使臣団副使の奴隷。
チェ・ジョン将軍(チュ・ジンモ)…高麗軍の将軍。
チン・リブ(アン・ソンギ)…隊正。チェ・ジョン将軍の部下。
ブヨン姫(チャン・ツィイー)…明国の姫君。
ランブルファ将軍(ユー・ロングァン)…蒙古軍の将軍。ヨソルの力を見込む。
カナム(パク・チョンハク)…別将。チェ・ジョン将軍の部下。

2001年/韓国・中国/133分30秒(たぶんインターナショナルバージョン)

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