ファースト・キス(키스할까요) [ネタバレ映画レビュー (韓国)]
ファースト・キス [DVD]
こういう映画好きです。
子供っぽいとか、27歳にもなってキスしたことなくて、いろいろ想像してしまっている女性が主人公なんてありえないとか、といったご意見もあるとは思いますが、10年以上も前の韓国映画ということを考えれば、それもありかなと。
そういう子供っぽくて、夢見がち、ついでに意地っ張りな主人公、雑誌記者のソン・ヨンファ(ヨナ)をチェ・ジウが演じています。チェ・ジウといえば、「涙の女王」として有名だけど、1998年の映画ですから、まだまだそこまでの地位を確立していない時期でしょう。メガネが似合ってます。
そして、相手役のアン・ジェウク。彼がなかなか良いのです。
一見プレイボーイ風に振る舞ってはいるけれど、本当は傷つくのがイヤで、好きになった女性に思いを伝えられないカメラマン、ハン・ギョンヒョンという役をうまく演じているし、なんだかカワイイのです。ただ、知り合って間もないヨナへの誕生日プレゼントが口紅だったり、メガネを外すとかわいいから外せとしつこかったり、やっぱりギョンヒョンの本質はプレイボーイ風。まあ、カメラマンですから、不自然さはないのですが。ちなみにギョンヒョンが使っているカメラはNikon F4、時代を感じます。
そんなふたりがファーストキスをするまでを描いた映画です。
重くもなく、軽い感じでさらりと見られるし、大勢の有名俳優さんたちもちょっとずつ登場するので、それがなかなか面白い。
私的に印象深いシーンはワンシーンのみ。
映画女優の取材に行って、エキストラ出演することになったヨナとギョンヒョン。雨のシーンで傘が開かず、ふたりは電話ボックスの中に駆け込むことに。そこで、メガネをはずしたヨナに見とれてしまうギョンヒョンなのですが、このシーンがとってもよくって、何だかドキドキします。しばらくの間、ヨナとギョンヒョンが見つめ合うのですが、ああ、恋ってこういうふうに始まるのね〜って、そんなことを感じました。このシーンを見ることができたので、この映画を見てよかったなって、思いました。
あと、ヨナが編集長に辞表を出したときに、編集長が引き留めるセリフがよかったです。
ヨナは辞めると言い張るのですが、それに取り合わず仕事の指示をし、
「後悔しない自信はないだろ?」
と言うのです。それを聞いたヨナは黙ってしまい、そのまま仕事に出かけるのですが、こういう編集長、いいですね。
ちなみにふたりが取材に行った映画「愛は雨に乗って」で主演女優を演じているのがイ・ヨンエ。チャングムです。相手役の男優は、チャン・ドンゴン。そしてそして監督役は、「冬のソナタ」のカガメル(日本語訳ではゴリラ)先生のチョン・ウォンジュンではないですか〜。 最初見たとき、あれ、この人誰だっけと思い、考えてみたところ思い出しました。この映画は、「ファースト・キス」の映画、最後の場面で、結構重要な役割になってきますが、雨の中でレインコートを着ながらダンスを踊るイ・ヨンエとチャン・ドンゴンが見られるのが珍しいと思いました。
他にも、「ジャージャー麺殺人事件」という映画に登場するイ・ジェリョンとユ・ホジョン夫妻。現在ちょうど、テレビ神奈川で放映中の「総合病院(韓国では総合病院2にあたるほう)」を見ていて、イ・ジェリョンはそこで悩み多き医師を演じているので、この映画の軽い役にはちょっと笑いました。
あとは、2002年のドラマ「止まらない愛(거침없는사랑)」に出ていた役者さんが3人出ています。以前GyaOで放映していたとき(GyaOでは「止まらぬ愛」)見ていて大好きなドラマだったんだけど、最近再放送しないので、またやってほしいな。ヨナの元カレ役のチョ・ミンギ(若いっ!!)。ギョンヒョンの友人(先輩?)役にソ・テファ。ヨナの同僚パク・キョンヒ役のユ・ヘジョン。みんなとにかく若いのですが、チェ・ジウはそんなに変わっていないので、ちょっとびっくりです。ちなみに「止まらない愛」は今考えるとなかなかすごい配役で、「朱蒙」のソン・イルグクや「コーヒープリンス1号店」のコン・ユも出ていたんですよね。
何でも20名余りのトップスターがゲスト出演しているそうで、みんなヨンファやギョンヒョンに取材される芸能人役なんですよね。よくこんなに集まったなって思います。
ヨナとギョンヒョンが働く芸能誌の編集長とパク・キョンヒの不倫、別れ、その後の様子などもさりげなく描かれているところもいいなと感じました。BODY SHOPでの再会シーン、編集長は家族で、キョンヒは新たな恋人と一緒にいるという場面は好きです。ただ、キョンヒの編集長の見送り方、少し未練があるような感じだったので、彼女はこの後もまた恋の遍歴を繰り返していくのかなという感じがしました。
残念なのは、主人公ふたりがこの後どうなったのかっていうシーンが全くないこと。
ヨナとギョンヒョンは結構熱烈なファーストキスをして、終わり。
さりげなく仲良くデートしているほのぼのシーンが欲しかったな。
でも、このふたりなら、きっとこの先もうまくいくような、そんな気がする終わり方。
ファーストキスにときめいていた頃の気持ちを思い出させてくれる映画だと思うので、暇なときに鑑賞するには良いのではないかと思います。後味がいいので、楽に見られたのがよかったです。
余談ですが、エキストラ出演した映画でヨナの傘が開かなかったり、映画館で傘が閉じなかったりなどの小物の使い方も以外に良かったですよ。
あと、「芸能ワールド」編集部の扉にWEEKLY YEONYAE(たぶん연예) WORLDとあるので、「週間演芸ワールド」が直訳かな? まあ、日本では、演芸と芸能では意味合いがちょっと違うので、「芸能ワールド」のほうが意味的には近いよね。
それから、韓国映画やドラマって男子トイレに駆け込む女性とか、女子トイレに駆け込む男性とか、結構出てくるよね。今回も、ケーキのクリームまみれになったヨナが女子トイレに駆け込むんだけれど、それを追いかけたギョンヒョンは割と躊躇なく女子トイレに駆け込み心配しながらあやまっているというシーンがある。トイレシーンで印象的なのは「私の名前はキム・サムスン」。サムスンにはトイレでのキスシーンまであるし。日本ではこの場面をドラマ化するのは、あまり考えられないような気がするよね。
<データ>
脚本:パク・チョンウ
製作:チョン・テウォン
撮影:シン・オッキョン
編集:コ・インピョ
音楽:カン・ホジョン
照明:キム・ガンイル
原題:「키스할까요(キスしましょうか)」
主な出演:
ソン・ヨンファ(チェ・ジウ)…「芸能ワールド」女性記者。メガネをかけ化粧っ気もない。
ハン・ギョンヒョン(アン・ジェウク)…「芸能ワールド」の新人カメラマン。
ソンジュ(イ・ギョンヨン)…「芸能ワールド」の編集長。
パク・キョンヒ(ユ・へジョン)…「芸能ワールド」の女性記者。編集長と不倫中。
ギョンヒョンの友人(ソ・テファ)…ギョンヒョンが一緒に住んでいる(居候させてもらっている)カメラマンの友人(ギョンヒョンはたまに先輩と呼んでいるように思う)。
「芸能ワールド」の同僚(パク・チョルミン)…宴会が大好き。
「芸能ワールド」の同僚、ヤン記者(パク・ナミョン)…新婚。よくキスの話をしている。
「芸能ワールド」の同僚(イ・ギュヨン)
編集長の妻(ホン・ヨジン)…ドラマ好きであまり片付けもしないが写真写りが良い。
ヨンファの叔母(チョン・ウォンジュ)…ヨナにキスについて実践説明する。
その他
ジュヒ(コ・ソヨン)…女優
ジュヒの相手役(イ・ジョンス)…男優。航空兵役。
ジュヒの映画の映画監督(キム・ヒョヌ)
キョンドン(チョ・ミンギ)…ヨンファの元カレ
ホン・チェリ(チン・ジェヨン)…タレント
キム室長(キム・イル)…ホン・チェリのマネージャー
ビデオ店主人(キム・ジンス)
バスの老人(チュ・ボン)…居眠りしたヨナが寄りかかる
バス停の赤ちゃん(キ・ミニョク)…ヨナがキス(ポッポ)しまくる
バス運転手(イ・ジョンハク)
トイレの女性(ユ・ジニ)…ケーキのクリームまみれになったヨナが駆け込んだトイレに居合わせた女性。後を追いかけたギョンヒョンとも遭遇する。
ソンジュの息子(パク・チュナ)
ソンジュの息子(パク・チンソン)
バーテンダー(チェ・ソンジュン)…キョンヒとギョンヒョンが飲みに行く
ガソリンスタンド店員(パク・チユン)
エレベーターの男性(シン・チョルジン)
キム嬢(チャン・イジ)…「芸能ワールド」の経理係
ソンヨン(イ・スジョン)…クソプの写真モデル
シン・ボベ(イ・ソンジョン)…タレント。真っ赤なドレスがお似合い
シン・ボベのマネージャー(ピョン・ウミン)
「ジャージャー麺殺人事件」の男優(イ・ジェリョン)
「ジャージャー麺殺人事件」の女優(ユ・ホジョン)
「ジャージャー麺殺人事件」 のコック役 (イ・チャンミョン)
「ジャージャー麺殺人事件」の映画監督( チョン・ユソン)
キム・ミンジュ(イ・ヨンエ)…「愛は雨に乗って」主演女優
キム・スヒョン(チャン・ドンゴン)…「愛は雨に乗って」主演男優
「愛は雨に乗って」の映画監督(チョン・ウォンジュン)
ギョンヒョンの女性先輩(イ・デハク/イ・シヨン)…「愛は雨に乗って」の映画を一緒に見に行く。なんと、「マイ・ボス マイ・ヒーロー」のおかまの同級生役でした。
ギョンヒョンの先輩(チョ・ソンドク)…「愛は雨に乗って」の映画を一緒に見に行く
韓国公開:1998年10月3日/105分
日本公開 韓流シネマ・フェスティバル2005 2005年5月21日(土)〜27日(金)
こういう映画好きです。
子供っぽいとか、27歳にもなってキスしたことなくて、いろいろ想像してしまっている女性が主人公なんてありえないとか、といったご意見もあるとは思いますが、10年以上も前の韓国映画ということを考えれば、それもありかなと。
そういう子供っぽくて、夢見がち、ついでに意地っ張りな主人公、雑誌記者のソン・ヨンファ(ヨナ)をチェ・ジウが演じています。チェ・ジウといえば、「涙の女王」として有名だけど、1998年の映画ですから、まだまだそこまでの地位を確立していない時期でしょう。メガネが似合ってます。
そして、相手役のアン・ジェウク。彼がなかなか良いのです。
一見プレイボーイ風に振る舞ってはいるけれど、本当は傷つくのがイヤで、好きになった女性に思いを伝えられないカメラマン、ハン・ギョンヒョンという役をうまく演じているし、なんだかカワイイのです。ただ、知り合って間もないヨナへの誕生日プレゼントが口紅だったり、メガネを外すとかわいいから外せとしつこかったり、やっぱりギョンヒョンの本質はプレイボーイ風。まあ、カメラマンですから、不自然さはないのですが。ちなみにギョンヒョンが使っているカメラはNikon F4、時代を感じます。
そんなふたりがファーストキスをするまでを描いた映画です。
重くもなく、軽い感じでさらりと見られるし、大勢の有名俳優さんたちもちょっとずつ登場するので、それがなかなか面白い。
私的に印象深いシーンはワンシーンのみ。
映画女優の取材に行って、エキストラ出演することになったヨナとギョンヒョン。雨のシーンで傘が開かず、ふたりは電話ボックスの中に駆け込むことに。そこで、メガネをはずしたヨナに見とれてしまうギョンヒョンなのですが、このシーンがとってもよくって、何だかドキドキします。しばらくの間、ヨナとギョンヒョンが見つめ合うのですが、ああ、恋ってこういうふうに始まるのね〜って、そんなことを感じました。このシーンを見ることができたので、この映画を見てよかったなって、思いました。
あと、ヨナが編集長に辞表を出したときに、編集長が引き留めるセリフがよかったです。
ヨナは辞めると言い張るのですが、それに取り合わず仕事の指示をし、
「後悔しない自信はないだろ?」
と言うのです。それを聞いたヨナは黙ってしまい、そのまま仕事に出かけるのですが、こういう編集長、いいですね。
ちなみにふたりが取材に行った映画「愛は雨に乗って」で主演女優を演じているのがイ・ヨンエ。チャングムです。相手役の男優は、チャン・ドンゴン。そしてそして監督役は、「冬のソナタ」のカガメル(日本語訳ではゴリラ)先生のチョン・ウォンジュンではないですか〜。 最初見たとき、あれ、この人誰だっけと思い、考えてみたところ思い出しました。この映画は、「ファースト・キス」の映画、最後の場面で、結構重要な役割になってきますが、雨の中でレインコートを着ながらダンスを踊るイ・ヨンエとチャン・ドンゴンが見られるのが珍しいと思いました。
他にも、「ジャージャー麺殺人事件」という映画に登場するイ・ジェリョンとユ・ホジョン夫妻。現在ちょうど、テレビ神奈川で放映中の「総合病院(韓国では総合病院2にあたるほう)」を見ていて、イ・ジェリョンはそこで悩み多き医師を演じているので、この映画の軽い役にはちょっと笑いました。
あとは、2002年のドラマ「止まらない愛(거침없는사랑)」に出ていた役者さんが3人出ています。以前GyaOで放映していたとき(GyaOでは「止まらぬ愛」)見ていて大好きなドラマだったんだけど、最近再放送しないので、またやってほしいな。ヨナの元カレ役のチョ・ミンギ(若いっ!!)。ギョンヒョンの友人(先輩?)役にソ・テファ。ヨナの同僚パク・キョンヒ役のユ・ヘジョン。みんなとにかく若いのですが、チェ・ジウはそんなに変わっていないので、ちょっとびっくりです。ちなみに「止まらない愛」は今考えるとなかなかすごい配役で、「朱蒙」のソン・イルグクや「コーヒープリンス1号店」のコン・ユも出ていたんですよね。
何でも20名余りのトップスターがゲスト出演しているそうで、みんなヨンファやギョンヒョンに取材される芸能人役なんですよね。よくこんなに集まったなって思います。
ヨナとギョンヒョンが働く芸能誌の編集長とパク・キョンヒの不倫、別れ、その後の様子などもさりげなく描かれているところもいいなと感じました。BODY SHOPでの再会シーン、編集長は家族で、キョンヒは新たな恋人と一緒にいるという場面は好きです。ただ、キョンヒの編集長の見送り方、少し未練があるような感じだったので、彼女はこの後もまた恋の遍歴を繰り返していくのかなという感じがしました。
残念なのは、主人公ふたりがこの後どうなったのかっていうシーンが全くないこと。
ヨナとギョンヒョンは結構熱烈なファーストキスをして、終わり。
さりげなく仲良くデートしているほのぼのシーンが欲しかったな。
でも、このふたりなら、きっとこの先もうまくいくような、そんな気がする終わり方。
ファーストキスにときめいていた頃の気持ちを思い出させてくれる映画だと思うので、暇なときに鑑賞するには良いのではないかと思います。後味がいいので、楽に見られたのがよかったです。
余談ですが、エキストラ出演した映画でヨナの傘が開かなかったり、映画館で傘が閉じなかったりなどの小物の使い方も以外に良かったですよ。
あと、「芸能ワールド」編集部の扉にWEEKLY YEONYAE(たぶん연예) WORLDとあるので、「週間演芸ワールド」が直訳かな? まあ、日本では、演芸と芸能では意味合いがちょっと違うので、「芸能ワールド」のほうが意味的には近いよね。
それから、韓国映画やドラマって男子トイレに駆け込む女性とか、女子トイレに駆け込む男性とか、結構出てくるよね。今回も、ケーキのクリームまみれになったヨナが女子トイレに駆け込むんだけれど、それを追いかけたギョンヒョンは割と躊躇なく女子トイレに駆け込み心配しながらあやまっているというシーンがある。トイレシーンで印象的なのは「私の名前はキム・サムスン」。サムスンにはトイレでのキスシーンまであるし。日本ではこの場面をドラマ化するのは、あまり考えられないような気がするよね。
<データ>
脚本:パク・チョンウ
製作:チョン・テウォン
撮影:シン・オッキョン
編集:コ・インピョ
音楽:カン・ホジョン
照明:キム・ガンイル
原題:「키스할까요(キスしましょうか)」
主な出演:
ソン・ヨンファ(チェ・ジウ)…「芸能ワールド」女性記者。メガネをかけ化粧っ気もない。
ハン・ギョンヒョン(アン・ジェウク)…「芸能ワールド」の新人カメラマン。
ソンジュ(イ・ギョンヨン)…「芸能ワールド」の編集長。
パク・キョンヒ(ユ・へジョン)…「芸能ワールド」の女性記者。編集長と不倫中。
ギョンヒョンの友人(ソ・テファ)…ギョンヒョンが一緒に住んでいる(居候させてもらっている)カメラマンの友人(ギョンヒョンはたまに先輩と呼んでいるように思う)。
「芸能ワールド」の同僚(パク・チョルミン)…宴会が大好き。
「芸能ワールド」の同僚、ヤン記者(パク・ナミョン)…新婚。よくキスの話をしている。
「芸能ワールド」の同僚(イ・ギュヨン)
編集長の妻(ホン・ヨジン)…ドラマ好きであまり片付けもしないが写真写りが良い。
ヨンファの叔母(チョン・ウォンジュ)…ヨナにキスについて実践説明する。
その他
ジュヒ(コ・ソヨン)…女優
ジュヒの相手役(イ・ジョンス)…男優。航空兵役。
ジュヒの映画の映画監督(キム・ヒョヌ)
キョンドン(チョ・ミンギ)…ヨンファの元カレ
ホン・チェリ(チン・ジェヨン)…タレント
キム室長(キム・イル)…ホン・チェリのマネージャー
ビデオ店主人(キム・ジンス)
バスの老人(チュ・ボン)…居眠りしたヨナが寄りかかる
バス停の赤ちゃん(キ・ミニョク)…ヨナがキス(ポッポ)しまくる
バス運転手(イ・ジョンハク)
トイレの女性(ユ・ジニ)…ケーキのクリームまみれになったヨナが駆け込んだトイレに居合わせた女性。後を追いかけたギョンヒョンとも遭遇する。
ソンジュの息子(パク・チュナ)
ソンジュの息子(パク・チンソン)
バーテンダー(チェ・ソンジュン)…キョンヒとギョンヒョンが飲みに行く
ガソリンスタンド店員(パク・チユン)
エレベーターの男性(シン・チョルジン)
キム嬢(チャン・イジ)…「芸能ワールド」の経理係
ソンヨン(イ・スジョン)…クソプの写真モデル
シン・ボベ(イ・ソンジョン)…タレント。真っ赤なドレスがお似合い
シン・ボベのマネージャー(ピョン・ウミン)
「ジャージャー麺殺人事件」の男優(イ・ジェリョン)
「ジャージャー麺殺人事件」の女優(ユ・ホジョン)
「ジャージャー麺殺人事件」 のコック役 (イ・チャンミョン)
「ジャージャー麺殺人事件」の映画監督( チョン・ユソン)
キム・ミンジュ(イ・ヨンエ)…「愛は雨に乗って」主演女優
キム・スヒョン(チャン・ドンゴン)…「愛は雨に乗って」主演男優
「愛は雨に乗って」の映画監督(チョン・ウォンジュン)
ギョンヒョンの女性先輩(イ・デハク/イ・シヨン)…「愛は雨に乗って」の映画を一緒に見に行く。なんと、「マイ・ボス マイ・ヒーロー」のおかまの同級生役でした。
ギョンヒョンの先輩(チョ・ソンドク)…「愛は雨に乗って」の映画を一緒に見に行く
韓国公開:1998年10月3日/105分
日本公開 韓流シネマ・フェスティバル2005 2005年5月21日(土)〜27日(金)
タグ:雨 アン・ジェウク チェ・ジウ ジャージャー麺 カガメル イ・ギョンヨン ユ・へジョン 脚本:パク・チョンウ ソ・テファ パク・チョルミン パク・ナミョン ホン・ヨジン チョン・ウォンジュ イ・ギュヨン チュ・ボン ユ・ジニ イ・ジョンハク コ・ソヨン チン・ジェヨン イ・スジョン チョ・ミンギ キム・ヒョヌ パク・チュナ イ・ソンジョン キム・イル キ・ミニョク キム・ジンス パク・チンソン イ・ジョンス チェ・ソンジュン シン・チョルジン チャン・イジ パク・チユン チョン・ユソン イ・チャンミョン チョ・ソンドク チャン・ドンゴン イ・シヨン ユ・ホジョン イ・ジェリョン ピョン・ウミン イ・デハク チョン・ウォンジュン イ・ヨンエ
マイ・ボス マイ・ヒーロー(두사부일체) [ネタバレ映画レビュー (韓国)]
マイ・ボス マイ・ヒーロー [DVD]
チョン・ジュノの映画をまたまた鑑賞。
とにかく韓国映画って、先生が生徒を殴る殴る〜。
いろいろなドラマや映画でそうだから、さすがに慣れてはきたけれど、やっぱりすごいわ〜。
日本だったら体罰教師として、すぐに大問題になってしまうでしょう。
なので、とにかく顔は似ているけれど、お国が違うという前提で見ることは大切よね。
特に海外の作品に対しては、自分の感覚だけで語ってしまってはいけないと思うし、その国の感覚を想像しつつ鑑賞することが、その国に対する敬意だと思うのです。
この映画、日本でも2006年に長瀬智也主演でドラマ化されたので、ずーっと気になっていて、ようやく鑑賞。
ケ・ドゥシク(チョン・ジュノ)はヤクザのボス(ボスとはいっても、上には大ボスがいる)。
高校中退のドゥシクは、会議で無知さを披露してしまい、大ボス(キム・サンジュン)から、高校の卒業証書を持ってくれば、明洞(ミョンドン)をまかせると言われてしまう。
ドゥシクの部下、自称大卒のサンドゥ(チョン・ウンイン)とテガリ(チョン・ウンテク)の尽力により。30歳のドゥシクは2年ダブりの20歳と偽り私立高校に編入する。
何とかして高校を卒業したいドゥシクは、不良たちから殴られても波風を立てず、おとなしく高校生活を送っている。
昼は高校生、夜は自分のシマの見回りと、忙しいながらも充実した毎日のドゥシク。
隣の席になった女生徒ユンジュは成績優秀だが、経済的に苦しく水商売のアルバイトをしていた。大学にも、大学院にも進学したいから、稼いでいるというユンジェの言葉に、どうしようもない無力さを感じるドゥシク。
ところがある日、学校側の不正が発覚する。学校側は、思い通りにならない教師を一方的にやめさせてしまう。そしてユンジェは不正をばらしたと一方的に決めつけられ、教師から暴行を受け、重傷を負ってしまう。
学校はドゥシクの一派と敵対するソンブク組が牛耳っていたのだ。
生徒たちから「おまえが闘うなら、自分たちも闘う」と言われるドゥシクだが、なんとしても高校を卒業したいドゥシクは、悪徳教師たちに歯向かおうとしない。
しかし、学校に不満をぶつける生徒たちを暴力で排除しようとする学校側により、大乱闘が始まる。
ソンブク組のヤクザも乗り込んできて、その様子を見ていられなくなったドゥシクは、闘い始める。ドゥシクの部下も参戦し、学校は大混乱となる。生徒もやめさせられた教師たちもドゥシクを応援するが、結局、ドゥシクたちは警察に連行されてしまう。
最後、刑務所の中でちゃんと勉強したドゥシクは無事、高校の卒業証書を受け取るのでした。で、大学に行けって、またまたボスに言われるというわけで、続編に続くのね。
後半は血みどろシーンもたくさん出てくるし、暴力も多いので、好き嫌いの別れる映画だと思う。でも最後の闘いの前、苦悩するドゥシクの様子はちょっと格好いい。この映画も、韓国映画の入門編としてではなく、やっぱり何本もの作品を見た後だと、おもしろさがわかるように思う。
隣の席の女生徒ユンジェはドゥシクにほのかな恋心を抱いているように描かれている。もう少しドゥシクの恋愛模様も見たかったけれど、高校生同士の恋愛ではなくて、30歳と女子高生の恋愛ということになるわけだから、深く描きようがないようにも思うので、あれでよかったのかも。
ドゥシクとサンドゥの組み合わせ、この映画では、ボスと副ボスですが、これが「ラストスキャンダル」で兄弟を演じたわけだったのね。
サンドゥのチョン・ウンインはとてもおかしくて魅力的。「ラスト・スキャンダル」よりも、サンドゥのほうが私的には好み。軽妙な感じで女性英語教師ジソン(ソン・ソンミ)をくどいていく様子は、とってもおかしい。ジソン先生が、格闘好きなのか、ヤクザ好きなのかよくわからないのだけれど、ドゥシクとジソン先生の関係については、もっと深く突っ込んでほしかったと思う。
ついでにオカマちゃんの生徒役のイ・デハクもいい味を出してます。
最後、ヤクザ同士が学校を取り合うみたいな感じはイヤだなって思っていたら、まさにそういう感じの展開に。。。でも、警察にきちんと連行されていたので、ちょっと一安心。
そういえば、学校の屋上にいた露出狂変態男、最後の乱闘シーンにもさりげなく登場していたけれど、「復活」のハウン(オム・テウン)の同僚刑事キム・スチョル役で出ていたコ・ミョンファンだったようだ〜。見直したら、確かに。。。
で、今回も韓国ヤクザが出てくる映画だったわけですが、韓国映画と日本映画とでは、登場するヤクザの描き方が違うというように思いました。
まあヤクザ映画(仁侠映画)をそれほどいっぱい見ているわけではないので、何とも言えませんが、日本のヤクザ映画といえば、映画で高倉健が演じた世界観の印象が私にはどうしても強い。あと、鶴田浩二とか、藤純子(富司純子)。新しいところでは、極道の妻シリーズ。美化しすぎているという批判もあるが、みんな静かで寡黙で時として激しく、格好良く描かれているものが多い。
あとは、若き日の香川照之が演じた「静かなるドン」シリーズかな?
私は一時「静かなるドン」のDVDと漫画にはまりまくったことがあるのだが、ドンちゃんのほうは、かなりギャグやコメディ要素も入っているし、サラリーマンとヤクザのかけもちなので、格好良すぎるということはなく、人間くさい感じがあった。
韓国映画のほうのヤクザの描き方のほうが、笑えるというか、バカっぽいというか、どうしようもないキャラクターとして登場することが多いように思う。
日本よりもっと笑いのネタにされているという感じなのかもしれない。
私が見た物の中では、韓国ドラマで格好よかったヤクザって「男の香り」のクォン・ヒョクス(アン・ジェモ)ぐらいかも?
映画版のほうの「男の香り」キム・スンウ主演はまだ見ていないけれど、もう少しすごみがあるというのをどこかで呼んだことはある。
機会があれば、「マイ・ボス マイ・ヒーロー2」も映画版「男の香り」も鑑賞したい。
「두사부일체」=「頭師父一體」
日本では體は骨が豊かで体の旧字。
頭(ボス)と師(先生)と父は同じようなもので、だから同じように従わなければならないという意味。
<データ>
監督・脚本 : ユン・ジェギュン
製作:キム・ドゥチャン イ・ヒョスン チョ・ユノ
撮影:ファン・チョリョン
音楽:イ・ウッキョン
主な出演:
ケ・ドゥシク(チョン・ジュノ)…高校中退のヤクザのボス。
キム・サンドゥ(チョン・ウンイン)…ドゥシクの部下。二番手。自称大卒。
テガリ(チョン・ウンテク)…ドゥシクの部下。
イ・ユンジュ(オ・スンウン)…ドゥシクの隣の席の女生徒。水商売のバイトをしている。
ボンパル(パク・チョンギュ)…数学教師。ドゥシクのクラス担任。
イ・ジソン(ソン・ソンミ)…英語教師。サンドゥが思いを寄せる。
ホリス(イ・デハク)…オカマの同級生
校長(キ・ジュポン)…ヤクザとつながっている悪徳教師。
ヤン・ドンパル(カン・ソンピル)…ドゥシクのクラスの不良リーダー。
パク・キョンシル(チェ・ユラン)…ドゥシクのクラスの女生徒。
露出狂の変態男(コ・ミョンファン)…学校の屋上で生徒に向かって全裸をさらしたりする。
ドゥシクのボス(キム・サンジュン)
ソンブク組のボス(ペ・ジュンシク)
2001年12月14日韓国公開/韓国/98分
日本公開 2005年5月7日
チョン・ジュノの映画をまたまた鑑賞。
とにかく韓国映画って、先生が生徒を殴る殴る〜。
いろいろなドラマや映画でそうだから、さすがに慣れてはきたけれど、やっぱりすごいわ〜。
日本だったら体罰教師として、すぐに大問題になってしまうでしょう。
なので、とにかく顔は似ているけれど、お国が違うという前提で見ることは大切よね。
特に海外の作品に対しては、自分の感覚だけで語ってしまってはいけないと思うし、その国の感覚を想像しつつ鑑賞することが、その国に対する敬意だと思うのです。
この映画、日本でも2006年に長瀬智也主演でドラマ化されたので、ずーっと気になっていて、ようやく鑑賞。
ケ・ドゥシク(チョン・ジュノ)はヤクザのボス(ボスとはいっても、上には大ボスがいる)。
高校中退のドゥシクは、会議で無知さを披露してしまい、大ボス(キム・サンジュン)から、高校の卒業証書を持ってくれば、明洞(ミョンドン)をまかせると言われてしまう。
ドゥシクの部下、自称大卒のサンドゥ(チョン・ウンイン)とテガリ(チョン・ウンテク)の尽力により。30歳のドゥシクは2年ダブりの20歳と偽り私立高校に編入する。
何とかして高校を卒業したいドゥシクは、不良たちから殴られても波風を立てず、おとなしく高校生活を送っている。
昼は高校生、夜は自分のシマの見回りと、忙しいながらも充実した毎日のドゥシク。
隣の席になった女生徒ユンジュは成績優秀だが、経済的に苦しく水商売のアルバイトをしていた。大学にも、大学院にも進学したいから、稼いでいるというユンジェの言葉に、どうしようもない無力さを感じるドゥシク。
ところがある日、学校側の不正が発覚する。学校側は、思い通りにならない教師を一方的にやめさせてしまう。そしてユンジェは不正をばらしたと一方的に決めつけられ、教師から暴行を受け、重傷を負ってしまう。
学校はドゥシクの一派と敵対するソンブク組が牛耳っていたのだ。
生徒たちから「おまえが闘うなら、自分たちも闘う」と言われるドゥシクだが、なんとしても高校を卒業したいドゥシクは、悪徳教師たちに歯向かおうとしない。
しかし、学校に不満をぶつける生徒たちを暴力で排除しようとする学校側により、大乱闘が始まる。
ソンブク組のヤクザも乗り込んできて、その様子を見ていられなくなったドゥシクは、闘い始める。ドゥシクの部下も参戦し、学校は大混乱となる。生徒もやめさせられた教師たちもドゥシクを応援するが、結局、ドゥシクたちは警察に連行されてしまう。
最後、刑務所の中でちゃんと勉強したドゥシクは無事、高校の卒業証書を受け取るのでした。で、大学に行けって、またまたボスに言われるというわけで、続編に続くのね。
後半は血みどろシーンもたくさん出てくるし、暴力も多いので、好き嫌いの別れる映画だと思う。でも最後の闘いの前、苦悩するドゥシクの様子はちょっと格好いい。この映画も、韓国映画の入門編としてではなく、やっぱり何本もの作品を見た後だと、おもしろさがわかるように思う。
隣の席の女生徒ユンジェはドゥシクにほのかな恋心を抱いているように描かれている。もう少しドゥシクの恋愛模様も見たかったけれど、高校生同士の恋愛ではなくて、30歳と女子高生の恋愛ということになるわけだから、深く描きようがないようにも思うので、あれでよかったのかも。
ドゥシクとサンドゥの組み合わせ、この映画では、ボスと副ボスですが、これが「ラストスキャンダル」で兄弟を演じたわけだったのね。
サンドゥのチョン・ウンインはとてもおかしくて魅力的。「ラスト・スキャンダル」よりも、サンドゥのほうが私的には好み。軽妙な感じで女性英語教師ジソン(ソン・ソンミ)をくどいていく様子は、とってもおかしい。ジソン先生が、格闘好きなのか、ヤクザ好きなのかよくわからないのだけれど、ドゥシクとジソン先生の関係については、もっと深く突っ込んでほしかったと思う。
ついでにオカマちゃんの生徒役のイ・デハクもいい味を出してます。
最後、ヤクザ同士が学校を取り合うみたいな感じはイヤだなって思っていたら、まさにそういう感じの展開に。。。でも、警察にきちんと連行されていたので、ちょっと一安心。
そういえば、学校の屋上にいた露出狂変態男、最後の乱闘シーンにもさりげなく登場していたけれど、「復活」のハウン(オム・テウン)の同僚刑事キム・スチョル役で出ていたコ・ミョンファンだったようだ〜。見直したら、確かに。。。
で、今回も韓国ヤクザが出てくる映画だったわけですが、韓国映画と日本映画とでは、登場するヤクザの描き方が違うというように思いました。
まあヤクザ映画(仁侠映画)をそれほどいっぱい見ているわけではないので、何とも言えませんが、日本のヤクザ映画といえば、映画で高倉健が演じた世界観の印象が私にはどうしても強い。あと、鶴田浩二とか、藤純子(富司純子)。新しいところでは、極道の妻シリーズ。美化しすぎているという批判もあるが、みんな静かで寡黙で時として激しく、格好良く描かれているものが多い。
あとは、若き日の香川照之が演じた「静かなるドン」シリーズかな?
私は一時「静かなるドン」のDVDと漫画にはまりまくったことがあるのだが、ドンちゃんのほうは、かなりギャグやコメディ要素も入っているし、サラリーマンとヤクザのかけもちなので、格好良すぎるということはなく、人間くさい感じがあった。
韓国映画のほうのヤクザの描き方のほうが、笑えるというか、バカっぽいというか、どうしようもないキャラクターとして登場することが多いように思う。
日本よりもっと笑いのネタにされているという感じなのかもしれない。
私が見た物の中では、韓国ドラマで格好よかったヤクザって「男の香り」のクォン・ヒョクス(アン・ジェモ)ぐらいかも?
映画版のほうの「男の香り」キム・スンウ主演はまだ見ていないけれど、もう少しすごみがあるというのをどこかで呼んだことはある。
機会があれば、「マイ・ボス マイ・ヒーロー2」も映画版「男の香り」も鑑賞したい。
「두사부일체」=「頭師父一體」
日本では體は骨が豊かで体の旧字。
頭(ボス)と師(先生)と父は同じようなもので、だから同じように従わなければならないという意味。
<データ>
監督・脚本 : ユン・ジェギュン
製作:キム・ドゥチャン イ・ヒョスン チョ・ユノ
撮影:ファン・チョリョン
音楽:イ・ウッキョン
主な出演:
ケ・ドゥシク(チョン・ジュノ)…高校中退のヤクザのボス。
キム・サンドゥ(チョン・ウンイン)…ドゥシクの部下。二番手。自称大卒。
テガリ(チョン・ウンテク)…ドゥシクの部下。
イ・ユンジュ(オ・スンウン)…ドゥシクの隣の席の女生徒。水商売のバイトをしている。
ボンパル(パク・チョンギュ)…数学教師。ドゥシクのクラス担任。
イ・ジソン(ソン・ソンミ)…英語教師。サンドゥが思いを寄せる。
ホリス(イ・デハク)…オカマの同級生
校長(キ・ジュポン)…ヤクザとつながっている悪徳教師。
ヤン・ドンパル(カン・ソンピル)…ドゥシクのクラスの不良リーダー。
パク・キョンシル(チェ・ユラン)…ドゥシクのクラスの女生徒。
露出狂の変態男(コ・ミョンファン)…学校の屋上で生徒に向かって全裸をさらしたりする。
ドゥシクのボス(キム・サンジュン)
ソンブク組のボス(ペ・ジュンシク)
2001年12月14日韓国公開/韓国/98分
日本公開 2005年5月7日
大変な結婚(가문의 영광) [ネタバレ映画レビュー (韓国)]
大変な結婚 [DVD]
学歴優秀のエリート、若き実業家パク・デソ(チョン・ジュノ)。ある朝目覚めてみると、隣りに裸の美女が寝ていた! 全く記憶がない、何をしたのかしないのかもわからない。
ストーリーはそんな風に始まる。
裸の美女・チャン・ジンギョン(キム・ジョンウン)はとっても有名なヤクザ一家の娘。それでも彼女は清楚な箱入り娘だ。テソは責任を取れとシンギョンの3人のお兄ちゃんたち(ヤクザ)から妹との結婚を迫られる。会社にはヤクザが押しかけてくるわ、彼女とは別れさせられるわとさんざんな目に遭うが、だんだんとジンギョンにひかれていく。
韓国国内で520万員を動員、年間興行成績第1位……ということだけど、よくも悪くも韓国映画という感じだと思う。
兄弟愛はとても微笑ましいけれど、何というか、はっきりいってとても下品に感じる作品だと思う。何がかというと、お兄ちゃん達の言動全てが。とにかくこの映画に登場してくるお兄ちゃんたちは、ヤクザだけあって、人をよくしばく(殴るというより、しばくという感じ)。
手のしぐさもちょっと見ていて恥ずかしい。
韓国語がわかると面白いと思うのだけれど、字幕で見ると、たぶんその軽妙さを上手に表現するのは、なかなか難しいのだと思う。だから、より下品な感じになってしまうのだとは思うけれど、微妙なニュアンスの韓国語が全く持ってわからない私には、正直笑えなかった。
この映画を見ると、お国の違いがよくわかる。
「甘い人生」のときにも書いたけれど、不愉快な人物とか、下品な人物を大げさに描くのが韓国流なのではないかと思っている。大げさではなく、実際がそうなのかな?
同世代の韓国人の男性の知り合いがいるが、彼はとても紳士だ。
しかし、彼は面白いことを言ったことがある。
私「○○さんは、落ち着いていてとっても穏やかですよね」
○○さん「でも僕だって、韓国にいるときは、けんかっ早かったですよ。周りがみんなそうだから。交通事故は多いし、みんな怒鳴り合っているし」
彼特有のジョークだったかもしれないが、私は妙に納得した。
ドラマの中に登場する韓国人は、すぐにアツくなって、声高に叫び合い、怒鳴り合う人が多いからだ。
これは子供が見る作品じゃないと思う。
大人向けのコメディだろう。
韓国ドラマや映画を見慣れている人はとっても楽しめると思うけれど、初めての韓国映画鑑賞でこの作品を選ばないことを願うばかりだ。
個人的な意見だけれど、これを見ちゃって、韓国映画に拒否反応を示す人は少なからずいるように思うからだ。
ただし役者さんたちはいい。
パク・デソ役のチョン・ジュノは格好いいし、チョン・シンギョン役のキム・ジョンウンは本当に清楚なお嬢様で可愛らしい。ただ、ときどきキレるヤクザ気質を持っているという設定。
チョン・ジュノといえば私の中では「ラスト・スキャンダル」。
キム・ジョンウンは「パリの恋人」は面白かったけれど、「総合病院」に出ている彼女は、そういう役柄だから仕方がないんだけれど、とても力が入って空回りしていて、痛々しい感じがしている。それだけ、演技がうまいっていうことなんだろうけれど。
原題は「가문의 영광」で直訳すると「家門の栄光」。
ヤクザの血筋に、エリートの血筋を入れたいという、お兄ちゃんたちの強い思いがあったということがわかるオチになっている。ヤクザも頭がよくなければ生き残れないと考え、作戦を練ったであろう、父親と3人のお兄ちゃんたちのチャン家に対する思いについつい笑ってしまう作品なのだろう。
いつの日かこの映画の本当の笑いどころがわかるぐらいまで、韓国語がわかるようになればよいなと思ったりする今日この頃なのだ。
2010年7月8日までGyaOでも配信中。
<データ>
監督 : チョン・フンスン
脚本 : チョン・フンスン チェ・ヘチョル
製作:キム・ソンヒョン
撮影:キム・ユンス
音楽:ハン・サラン
主な出演:
パク・デソ(チョン・ジュノ)…ソウル大出のインテリな若社長。
チャン・ジンギョン(キム・ジョンウン)…ヤクザ・チャン家の娘。
チャン・インテ(ユ・ドングン)…チャン家の長男。
チャン・ソクテ(ソン・ジル)…チャン家の次男。
チャン・ギョンテ(パク・サンウク)…チャン家の三男。
チャン・ジョンジョン(パク・クニョン)…3J一家のチャン会長。ジンギョンとお兄ちゃんたちの父親。
イ・ユジン(イ・ソヨン)…デソの恋人。
ミスン(ユ・ヘギョン)…長男チャン・インテの妻。元ソープ嬢。
ウォン・ヘスク(チン・ヒギョン)…インテの息子・ヨンミンの小学校の担任。
チャン・ヨンミン(ウン・ウォンジェ)…インテの息子。
ヨンス(オ・スミン)…ジンギョンの同僚。
ヨ・ミンソク(イ・ジュヌ)…モデル。お兄ちゃんたちに言われテソの恋人を誘惑。
ナム・インス(コ・ジュンソク)…テソの友人。
(ファン・ジニョン)…テソの友人。
サンパル(イ・ギヨン)…3J一家のライバル。
2002年9月13日韓国公開/韓国/112分
日本公開 コリアン・シネマ・ウィーク2003にて上映
2005年7月23日よりロードショー
学歴優秀のエリート、若き実業家パク・デソ(チョン・ジュノ)。ある朝目覚めてみると、隣りに裸の美女が寝ていた! 全く記憶がない、何をしたのかしないのかもわからない。
ストーリーはそんな風に始まる。
裸の美女・チャン・ジンギョン(キム・ジョンウン)はとっても有名なヤクザ一家の娘。それでも彼女は清楚な箱入り娘だ。テソは責任を取れとシンギョンの3人のお兄ちゃんたち(ヤクザ)から妹との結婚を迫られる。会社にはヤクザが押しかけてくるわ、彼女とは別れさせられるわとさんざんな目に遭うが、だんだんとジンギョンにひかれていく。
韓国国内で520万員を動員、年間興行成績第1位……ということだけど、よくも悪くも韓国映画という感じだと思う。
兄弟愛はとても微笑ましいけれど、何というか、はっきりいってとても下品に感じる作品だと思う。何がかというと、お兄ちゃん達の言動全てが。とにかくこの映画に登場してくるお兄ちゃんたちは、ヤクザだけあって、人をよくしばく(殴るというより、しばくという感じ)。
手のしぐさもちょっと見ていて恥ずかしい。
韓国語がわかると面白いと思うのだけれど、字幕で見ると、たぶんその軽妙さを上手に表現するのは、なかなか難しいのだと思う。だから、より下品な感じになってしまうのだとは思うけれど、微妙なニュアンスの韓国語が全く持ってわからない私には、正直笑えなかった。
この映画を見ると、お国の違いがよくわかる。
「甘い人生」のときにも書いたけれど、不愉快な人物とか、下品な人物を大げさに描くのが韓国流なのではないかと思っている。大げさではなく、実際がそうなのかな?
同世代の韓国人の男性の知り合いがいるが、彼はとても紳士だ。
しかし、彼は面白いことを言ったことがある。
私「○○さんは、落ち着いていてとっても穏やかですよね」
○○さん「でも僕だって、韓国にいるときは、けんかっ早かったですよ。周りがみんなそうだから。交通事故は多いし、みんな怒鳴り合っているし」
彼特有のジョークだったかもしれないが、私は妙に納得した。
ドラマの中に登場する韓国人は、すぐにアツくなって、声高に叫び合い、怒鳴り合う人が多いからだ。
これは子供が見る作品じゃないと思う。
大人向けのコメディだろう。
韓国ドラマや映画を見慣れている人はとっても楽しめると思うけれど、初めての韓国映画鑑賞でこの作品を選ばないことを願うばかりだ。
個人的な意見だけれど、これを見ちゃって、韓国映画に拒否反応を示す人は少なからずいるように思うからだ。
ただし役者さんたちはいい。
パク・デソ役のチョン・ジュノは格好いいし、チョン・シンギョン役のキム・ジョンウンは本当に清楚なお嬢様で可愛らしい。ただ、ときどきキレるヤクザ気質を持っているという設定。
チョン・ジュノといえば私の中では「ラスト・スキャンダル」。
キム・ジョンウンは「パリの恋人」は面白かったけれど、「総合病院」に出ている彼女は、そういう役柄だから仕方がないんだけれど、とても力が入って空回りしていて、痛々しい感じがしている。それだけ、演技がうまいっていうことなんだろうけれど。
原題は「가문의 영광」で直訳すると「家門の栄光」。
ヤクザの血筋に、エリートの血筋を入れたいという、お兄ちゃんたちの強い思いがあったということがわかるオチになっている。ヤクザも頭がよくなければ生き残れないと考え、作戦を練ったであろう、父親と3人のお兄ちゃんたちのチャン家に対する思いについつい笑ってしまう作品なのだろう。
いつの日かこの映画の本当の笑いどころがわかるぐらいまで、韓国語がわかるようになればよいなと思ったりする今日この頃なのだ。
2010年7月8日までGyaOでも配信中。
<データ>
監督 : チョン・フンスン
脚本 : チョン・フンスン チェ・ヘチョル
製作:キム・ソンヒョン
撮影:キム・ユンス
音楽:ハン・サラン
主な出演:
パク・デソ(チョン・ジュノ)…ソウル大出のインテリな若社長。
チャン・ジンギョン(キム・ジョンウン)…ヤクザ・チャン家の娘。
チャン・インテ(ユ・ドングン)…チャン家の長男。
チャン・ソクテ(ソン・ジル)…チャン家の次男。
チャン・ギョンテ(パク・サンウク)…チャン家の三男。
チャン・ジョンジョン(パク・クニョン)…3J一家のチャン会長。ジンギョンとお兄ちゃんたちの父親。
イ・ユジン(イ・ソヨン)…デソの恋人。
ミスン(ユ・ヘギョン)…長男チャン・インテの妻。元ソープ嬢。
ウォン・ヘスク(チン・ヒギョン)…インテの息子・ヨンミンの小学校の担任。
チャン・ヨンミン(ウン・ウォンジェ)…インテの息子。
ヨンス(オ・スミン)…ジンギョンの同僚。
ヨ・ミンソク(イ・ジュヌ)…モデル。お兄ちゃんたちに言われテソの恋人を誘惑。
ナム・インス(コ・ジュンソク)…テソの友人。
(ファン・ジニョン)…テソの友人。
サンパル(イ・ギヨン)…3J一家のライバル。
2002年9月13日韓国公開/韓国/112分
日本公開 コリアン・シネマ・ウィーク2003にて上映
2005年7月23日よりロードショー
天国からの手紙(화성으로 간 사나이) [ネタバレ映画レビュー (韓国)]
天国からの手紙 【韓流Hit ! 】 [DVD]
近年、「あの人が好き」という気持ちにしがみつくほど愚かなことはないのではないかと考えるようになりつつある。
愛に正直で、純粋であり続けることは確かに大切だ。
しかし自分の気持ちにしがみつくことは、単なるエゴなのではないだろうか。
何事にも無理は禁物なのだ。
自然というものをただありのままに感じられる当たり前の日常の中で、愛は自然に流れるように育っていくものではないだろうか。
それに気づけば、誰にでも幸せはやってくるはずだ。
スンジェ(シン・ハギュン)は子供のころからずーっとソヒ(キム・ヒソン)を思い続けている。父親を亡くしたソヒはソウルにいるおばさんの家に引き取られることになる。離ればなれになっても、スンジェの気持ちが変わることはない。
日本では「天国からの手紙」だが、韓国の原題は「화성으로 간 사나이」で、訳すと「火星に行った男」となる。
ソヒの父親は亡くなる数日前「お父さんは火星に行ってくる」と言い残した。父親が亡くなったことを理解できないソヒは、父親は火星にいると思い込み手紙を書く。まもなくソヒの元には父親からの返事が来るのだが、その返事を代筆していたのがスンジェなのだ。
年月が過ぎ、村はダム工事でまもなくダム湖に沈んでしまうことになった。大人になったスンジェは村の郵便配達員になり、ソヒは都会で証券会社に勤め恋人もいる。ソヒにとってスンジェはいつまでたっても田舎の親切な幼なじみのお兄ちゃんであって、「男」ではないのだ。たった一度のキスで、スンジェは自分の思いが伝わったと思うが、ソヒにとってはおそらく雰囲気に流されたゆえのはずみでしかない。
一方で村の薬局に勤めるソンミはスンジェに思いを寄せているようだ。しかしスンジェには全くその気がない。
実はこういうことって、結構よくあることなんじゃないかって思う。
自分のことを好いてくれている人がいるのに、自分は他の人が好き。でも他の人も、また別の誰かを好きという悪循環。
そういうのって仕方がないのかもしれないけれど、ちょっと待てと思う。
スンジェが自分のことを客観的に考えることができたなら、この薬局勤めのソンミが、いかに自分に合っているかよくわかったはずなのだ。
しかし、スンジェにはそれがわからない。そして、ソヒにいつかは思いが通じるはずだと信じているようだ。
実はスンジェが愛していたのは、ソヒではなく、ソヒとの思い出や、幼い頃の村の風景や、両親も生きていた頃の幸せな日々だったのではないだろうか。
それはとても利己的な物に思えるし、本当の愛ではないだろう。
ソヒにしてみれば、変わってしまった自分を好きだと思っている男の気持ちなんて全くわからないだろうし、迷惑なだけだと思うのだ。
映画だから、ソヒの態度がひどいものに思えるけれど、現実として考えてみると、実はよくある話なんじゃないかと私には思える。だから、ソヒの態度だって、当然のことのように思えてくるのだ。
ソヒはスンジェのことを嫌っているわけではないだろう。他の恋に燃えている自分にとって、ただ、面倒で迷惑な存在に過ぎないのだ。そして、都会で洗練された自分になっているつもりなのに、田舎のにおいを引きずってやってくる男の存在は鬱陶しい以外の何者でもないだろう。この辺は、身近にいる相手にほど、ときめきを感じにくいという真理を絶妙に描いているように思う。
スンジェの死はかなり曖昧だ。
湖の底で泳いでいる姿は、ファンタジックでもある。
彼は結果としては自殺なんだろうけれど、なぜ死んでしまったのか、周囲の人たちにはよくわからない。
実は「死」を選ぶ者の真の理由など、本当は本人にもわからないんじゃないだろうかって、私は考えている。本人にもわからないことなのだから、ましてや周囲は推測はできても、わかろうはずもないだろう。だからこそ、周囲は原因さえ理解できず、苦しむことになるのだろうけれど。
しかしこの映画では、スンジェは自分の意志で、幸せになるために火星に旅立ったという描かれ方をしているように思う。
面白いなと思うのは、「死」に対する描き方だ。
特にソヒの祖母の死の様子が印象的。
眠っているスンジェに夢とも現(うつつ)ともつかず、祖母が語りかける。
「そろそろ会いに行くと息子に伝えたから」
つまり、既に死んでいる息子に対して、おそらく死期を悟った祖母が、私もそろそろそちらに行くからと言った……というようなことを、ぼんやりとスンジェが聞いたような気がしたというわけ。
こういう状況って、昔からある、霊的な現象とか、予知夢とか、そういう類のものと一緒なのではないかと思うのだけれど、この辺りの描き方は印象的だった。
「死」を神聖なものとしてとらえるならば、こういう描き方もあるのだろう。
現実の死を見つめる描き方よりも、目覚めてみたら一緒にいた相手が亡くなっていて、そういう死に方は悲しいかもしれないけれど、「安らかな死」と言えるのではないかと思う。身近な人が亡くなるときに、その相手が夢枕に立つという話は、日本でも昔からよく聞く話。
「グーグーだって猫である」の原作漫画にも(これは相手が猫だけれど)、似たようなエピソードが綴られている。サバという猫が亡くなるとき、主人公は急に眠くなり、目覚めたら死んでいたというくだりだ。一番苦しんでいるところを見せたくないサバの飼い主に対する思いというか愛情が、そうさせたのではないかというわけだ。
スンジェはこの村が大好きだった。それはとても伝わってくる。
幸せだった頃の幸せを感じた瞬間とか、自分と関わった身近な人々の幸せな笑顔とか、そんなものを一気に思い出しながら死出の旅路についたのであろうということが描かれ、それが救いになっているようには感じる。
しかし、死はそんなに美しいものではないはずだ。
スンジェ亡き後、恋に破れて村に戻ってきたソヒが、スンジェが亡くなった湖のほとりに佇む姿が印象的だ。ソヒはこの後、どのように生きていくのだろうか。
死を美しく描こうとしているからこそ、ファンタジーとして成立しているのだろうけれど、果たしてそれで良かったのだろうかと、ちょっぴり疑問を感じさせる作品だ。
そうはいっても、懐かしい風景に心癒されるし、この世のどこかに、登場人物のそれぞれと似たような思いをしている人が存在するに違いないと感じさせる、妙な現実感をも併せ持っていることが、この映画の不思議な魅力なのではないかと思う。
スンジェは湖の底にある火星に行き、幸せをつかむことができたのだろうか。
余談だが、スンジェの弟役のキム・イングォンは、韓国で大ヒットした、「花嫁はギャングスター」に出演していた。彼の演技に大笑いしてしまったことを思い出した。いっつもどこかでこづかれているような感じを漂わせる、その意味では希有な俳優なんじゃないかと思う。彼は「恋する神父」などにも出ているようなので、いずれ見る機会もあると思う。
あと、今回キャストを見るまで気づいていなかったのだけれど、スンジェの父親役でイ・ジェヨンが出ている。名前はまだよく認識していないのだけれど、韓国ドラマや映画を見ていると、結構嫌みな悪役で登場することが多い印象的な役者さんだ。特に「野人時代」でのみわ(たぶん三輪って表記だと思うのだけれど。。。日本人の役なんですよ)役は本当に憎たらしかった。「フライ・ダディ」での教頭先生役も嫌だった。でも、気になる役者さん。プロフィールを調べてみて、1963年の早生まれ…って、意外に若くてびっくり。
<データ>
監督:キム・ジョングォン
脚本:チャン・ジン/チョ・ジョンファ
主な出演:
イ・スンジェ(シン・ハギュン)…もうすぐダムに沈む村の郵便配達員。
ユン・ソヒ(キム・ヒソン)…スンジェと幼なじみ。都会に出て証券会社に勤める。
ハン・ソンホ(キム・ミンジュン)…ソヒの勤めている証券会社の理事。ソヒと恋仲になる。
ソンミ(パク・ソヒョン)…村の薬局の店員(薬剤師?)。スンジェに思いを寄せている。
スンジェの父(イ・ジェヨン)
ソヒの祖母(ソン・ヨンスン)
キム・ドンホ(チョン・ギュス)…郵便局長。
イ・ホゴル(キム・イングォン)…スンジェの弟。
パクさん(イム・スンデ)…床屋。
ギョンス(パク・ソンウン)
トゥクサム(イ・ウォンジョン)
2003年/韓国/106分
近年、「あの人が好き」という気持ちにしがみつくほど愚かなことはないのではないかと考えるようになりつつある。
愛に正直で、純粋であり続けることは確かに大切だ。
しかし自分の気持ちにしがみつくことは、単なるエゴなのではないだろうか。
何事にも無理は禁物なのだ。
自然というものをただありのままに感じられる当たり前の日常の中で、愛は自然に流れるように育っていくものではないだろうか。
それに気づけば、誰にでも幸せはやってくるはずだ。
スンジェ(シン・ハギュン)は子供のころからずーっとソヒ(キム・ヒソン)を思い続けている。父親を亡くしたソヒはソウルにいるおばさんの家に引き取られることになる。離ればなれになっても、スンジェの気持ちが変わることはない。
日本では「天国からの手紙」だが、韓国の原題は「화성으로 간 사나이」で、訳すと「火星に行った男」となる。
ソヒの父親は亡くなる数日前「お父さんは火星に行ってくる」と言い残した。父親が亡くなったことを理解できないソヒは、父親は火星にいると思い込み手紙を書く。まもなくソヒの元には父親からの返事が来るのだが、その返事を代筆していたのがスンジェなのだ。
年月が過ぎ、村はダム工事でまもなくダム湖に沈んでしまうことになった。大人になったスンジェは村の郵便配達員になり、ソヒは都会で証券会社に勤め恋人もいる。ソヒにとってスンジェはいつまでたっても田舎の親切な幼なじみのお兄ちゃんであって、「男」ではないのだ。たった一度のキスで、スンジェは自分の思いが伝わったと思うが、ソヒにとってはおそらく雰囲気に流されたゆえのはずみでしかない。
一方で村の薬局に勤めるソンミはスンジェに思いを寄せているようだ。しかしスンジェには全くその気がない。
実はこういうことって、結構よくあることなんじゃないかって思う。
自分のことを好いてくれている人がいるのに、自分は他の人が好き。でも他の人も、また別の誰かを好きという悪循環。
そういうのって仕方がないのかもしれないけれど、ちょっと待てと思う。
スンジェが自分のことを客観的に考えることができたなら、この薬局勤めのソンミが、いかに自分に合っているかよくわかったはずなのだ。
しかし、スンジェにはそれがわからない。そして、ソヒにいつかは思いが通じるはずだと信じているようだ。
実はスンジェが愛していたのは、ソヒではなく、ソヒとの思い出や、幼い頃の村の風景や、両親も生きていた頃の幸せな日々だったのではないだろうか。
それはとても利己的な物に思えるし、本当の愛ではないだろう。
ソヒにしてみれば、変わってしまった自分を好きだと思っている男の気持ちなんて全くわからないだろうし、迷惑なだけだと思うのだ。
映画だから、ソヒの態度がひどいものに思えるけれど、現実として考えてみると、実はよくある話なんじゃないかと私には思える。だから、ソヒの態度だって、当然のことのように思えてくるのだ。
ソヒはスンジェのことを嫌っているわけではないだろう。他の恋に燃えている自分にとって、ただ、面倒で迷惑な存在に過ぎないのだ。そして、都会で洗練された自分になっているつもりなのに、田舎のにおいを引きずってやってくる男の存在は鬱陶しい以外の何者でもないだろう。この辺は、身近にいる相手にほど、ときめきを感じにくいという真理を絶妙に描いているように思う。
スンジェの死はかなり曖昧だ。
湖の底で泳いでいる姿は、ファンタジックでもある。
彼は結果としては自殺なんだろうけれど、なぜ死んでしまったのか、周囲の人たちにはよくわからない。
実は「死」を選ぶ者の真の理由など、本当は本人にもわからないんじゃないだろうかって、私は考えている。本人にもわからないことなのだから、ましてや周囲は推測はできても、わかろうはずもないだろう。だからこそ、周囲は原因さえ理解できず、苦しむことになるのだろうけれど。
しかしこの映画では、スンジェは自分の意志で、幸せになるために火星に旅立ったという描かれ方をしているように思う。
面白いなと思うのは、「死」に対する描き方だ。
特にソヒの祖母の死の様子が印象的。
眠っているスンジェに夢とも現(うつつ)ともつかず、祖母が語りかける。
「そろそろ会いに行くと息子に伝えたから」
つまり、既に死んでいる息子に対して、おそらく死期を悟った祖母が、私もそろそろそちらに行くからと言った……というようなことを、ぼんやりとスンジェが聞いたような気がしたというわけ。
こういう状況って、昔からある、霊的な現象とか、予知夢とか、そういう類のものと一緒なのではないかと思うのだけれど、この辺りの描き方は印象的だった。
「死」を神聖なものとしてとらえるならば、こういう描き方もあるのだろう。
現実の死を見つめる描き方よりも、目覚めてみたら一緒にいた相手が亡くなっていて、そういう死に方は悲しいかもしれないけれど、「安らかな死」と言えるのではないかと思う。身近な人が亡くなるときに、その相手が夢枕に立つという話は、日本でも昔からよく聞く話。
「グーグーだって猫である」の原作漫画にも(これは相手が猫だけれど)、似たようなエピソードが綴られている。サバという猫が亡くなるとき、主人公は急に眠くなり、目覚めたら死んでいたというくだりだ。一番苦しんでいるところを見せたくないサバの飼い主に対する思いというか愛情が、そうさせたのではないかというわけだ。
スンジェはこの村が大好きだった。それはとても伝わってくる。
幸せだった頃の幸せを感じた瞬間とか、自分と関わった身近な人々の幸せな笑顔とか、そんなものを一気に思い出しながら死出の旅路についたのであろうということが描かれ、それが救いになっているようには感じる。
しかし、死はそんなに美しいものではないはずだ。
スンジェ亡き後、恋に破れて村に戻ってきたソヒが、スンジェが亡くなった湖のほとりに佇む姿が印象的だ。ソヒはこの後、どのように生きていくのだろうか。
死を美しく描こうとしているからこそ、ファンタジーとして成立しているのだろうけれど、果たしてそれで良かったのだろうかと、ちょっぴり疑問を感じさせる作品だ。
そうはいっても、懐かしい風景に心癒されるし、この世のどこかに、登場人物のそれぞれと似たような思いをしている人が存在するに違いないと感じさせる、妙な現実感をも併せ持っていることが、この映画の不思議な魅力なのではないかと思う。
スンジェは湖の底にある火星に行き、幸せをつかむことができたのだろうか。
余談だが、スンジェの弟役のキム・イングォンは、韓国で大ヒットした、「花嫁はギャングスター」に出演していた。彼の演技に大笑いしてしまったことを思い出した。いっつもどこかでこづかれているような感じを漂わせる、その意味では希有な俳優なんじゃないかと思う。彼は「恋する神父」などにも出ているようなので、いずれ見る機会もあると思う。
あと、今回キャストを見るまで気づいていなかったのだけれど、スンジェの父親役でイ・ジェヨンが出ている。名前はまだよく認識していないのだけれど、韓国ドラマや映画を見ていると、結構嫌みな悪役で登場することが多い印象的な役者さんだ。特に「野人時代」でのみわ(たぶん三輪って表記だと思うのだけれど。。。日本人の役なんですよ)役は本当に憎たらしかった。「フライ・ダディ」での教頭先生役も嫌だった。でも、気になる役者さん。プロフィールを調べてみて、1963年の早生まれ…って、意外に若くてびっくり。
<データ>
監督:キム・ジョングォン
脚本:チャン・ジン/チョ・ジョンファ
主な出演:
イ・スンジェ(シン・ハギュン)…もうすぐダムに沈む村の郵便配達員。
ユン・ソヒ(キム・ヒソン)…スンジェと幼なじみ。都会に出て証券会社に勤める。
ハン・ソンホ(キム・ミンジュン)…ソヒの勤めている証券会社の理事。ソヒと恋仲になる。
ソンミ(パク・ソヒョン)…村の薬局の店員(薬剤師?)。スンジェに思いを寄せている。
スンジェの父(イ・ジェヨン)
ソヒの祖母(ソン・ヨンスン)
キム・ドンホ(チョン・ギュス)…郵便局長。
イ・ホゴル(キム・イングォン)…スンジェの弟。
パクさん(イム・スンデ)…床屋。
ギョンス(パク・ソンウン)
トゥクサム(イ・ウォンジョン)
2003年/韓国/106分
マイ・リトル・ブライド(어린신부) [ネタバレ映画レビュー (韓国)]
マイ・リトル・ブライド 【韓流Hit ! 】 [DVD]
幼なじみ同士の16歳の女子高生ボウンと大学生のサンミンが、両家のお祖父さんの約束で、結婚することになってしまうというラブコメディ。
こういうお話って、誰もが一度は憧れる題材じゃないかな?
「秋の童話」の主人公ウンソの少女時代を演じたムン・グニョンちゃんが、ボウンを演じている。
サンミンはキム・レウォン。私は彼が出ている作品は「ラブストーリー・イン・ハーバード」しかまだ見ていない。
ボウンは心の中ではサンミンのことを好きなのだけれど、自分にまだ自信が持てず、サンミンに愛されていることに気づかないあたりが、とっても可愛らしい。
だから憧れの先輩から告白され、舞い上がってつき合うことになり、デートしてみたり。
結婚したことを知っている友人から、姦通だって言われたり。
韓国はまだ不倫による「姦通罪」があるから。
ただ悲しいかな、私が既にボウンに感情移入できなくなってしまった年齢なのかな。まあ、年齢的にはボウンのお母さんだって、おかしくないわけだし。
でもアニメにだって感情移入することはできるわけだから、単なる作り方のせいかもしれない。
この作品、軽く見られて、後味はなかなか良い。
でも117分は私にとっては長すぎるし、テンポもいまひとつ。
だいたいサンミンがボウンの高校に教育実習に行くまでに1時間も使っている。
何というか、朝起きて、歯磨いて、トイレに行って、身支度して、ご飯食べて、行ってきます〜というのを、丁寧に描いているような気がしてくるのだ。
映画なんだから、そこまで見せなくていいよって、そんな感じ。
ムン・グニョンのプロモーション映画だって思えば、それもありだけど、もう少し割愛してテンポ良く進めようよというのが私の正直な気持ち。
まあムン・グニョンちゃんの、高校の制服からウェディングドレス、私服に寝姿まで見ることができるのは楽しいけれど。
この映画でもお笑い担当をしているのは、「キツネちゃん、何しているの?」で、チョルスの姉スンへを演じていたアン・ソニョン。
ボウンの担任キム先生で、サンミンが結婚していることを知らず、彼に迫りまくる。
ボウンたちには、魔法使いサリーの曲で替え歌にされてたし。
キムセン〜キムセン〜とかって。
大好きな憧れのお兄ちゃんという存在が夫になり、ふたりの距離が日々縮まり、彼に対して、だんだんと素直になっていく思春期の少女の様子はよく描かれている。
最後のほう、学園祭でサンミンが全校生徒の前で、ボウンに対する気持ちを言うシーンにはちょっと感動。
また最後の最後に楽しいオチもついている。
「어린신부」って「幼い新婦」ですから、そのまんまの題名。
韓国映画って、直接的な題名が結構多いように思う。
兵役のことがこの作品でも登場するけれど、兵役がない日本人が見ても、ここのところはいまひとつピンと来ない。まあ、当然なんですけどね。
<データ>
監督: キム・ホジュン
脚本: ユ・スニル
主題歌: 「My Love」シム・ウンジン
主な出演:
ソ・ボウン(ムン・グニョン)…16歳の高校一年生。
パク・サンミン(キム・レウォン)…24歳、美術科の大学生。
キム先生(アン・ソニョン)…ボウンのクラスの担任教師。
ボウンの祖父(キム・インムン)
ボウンの父(ソン・ギユン)
ボウンの母(ソヌ・ウンスク)
サンミンの父(ハン・ジニ)
サンミンの母(キム・へオク)
ジョンウ先輩(パク・ジヌ)…野球部主将。ボウンの憧れの人。
へウォン(シン・セギョン)…ボウンの親友。
ハン・ジス(キム・ボギョン)…サンミンと同じ美術家の女子大生。サンミンの先輩? ボウンはサンミンがハン・ジスのことが好きなのだと思っている。
2004年/韓国/117分
幼なじみ同士の16歳の女子高生ボウンと大学生のサンミンが、両家のお祖父さんの約束で、結婚することになってしまうというラブコメディ。
こういうお話って、誰もが一度は憧れる題材じゃないかな?
「秋の童話」の主人公ウンソの少女時代を演じたムン・グニョンちゃんが、ボウンを演じている。
サンミンはキム・レウォン。私は彼が出ている作品は「ラブストーリー・イン・ハーバード」しかまだ見ていない。
ボウンは心の中ではサンミンのことを好きなのだけれど、自分にまだ自信が持てず、サンミンに愛されていることに気づかないあたりが、とっても可愛らしい。
だから憧れの先輩から告白され、舞い上がってつき合うことになり、デートしてみたり。
結婚したことを知っている友人から、姦通だって言われたり。
韓国はまだ不倫による「姦通罪」があるから。
ただ悲しいかな、私が既にボウンに感情移入できなくなってしまった年齢なのかな。まあ、年齢的にはボウンのお母さんだって、おかしくないわけだし。
でもアニメにだって感情移入することはできるわけだから、単なる作り方のせいかもしれない。
この作品、軽く見られて、後味はなかなか良い。
でも117分は私にとっては長すぎるし、テンポもいまひとつ。
だいたいサンミンがボウンの高校に教育実習に行くまでに1時間も使っている。
何というか、朝起きて、歯磨いて、トイレに行って、身支度して、ご飯食べて、行ってきます〜というのを、丁寧に描いているような気がしてくるのだ。
映画なんだから、そこまで見せなくていいよって、そんな感じ。
ムン・グニョンのプロモーション映画だって思えば、それもありだけど、もう少し割愛してテンポ良く進めようよというのが私の正直な気持ち。
まあムン・グニョンちゃんの、高校の制服からウェディングドレス、私服に寝姿まで見ることができるのは楽しいけれど。
この映画でもお笑い担当をしているのは、「キツネちゃん、何しているの?」で、チョルスの姉スンへを演じていたアン・ソニョン。
ボウンの担任キム先生で、サンミンが結婚していることを知らず、彼に迫りまくる。
ボウンたちには、魔法使いサリーの曲で替え歌にされてたし。
キムセン〜キムセン〜とかって。
大好きな憧れのお兄ちゃんという存在が夫になり、ふたりの距離が日々縮まり、彼に対して、だんだんと素直になっていく思春期の少女の様子はよく描かれている。
最後のほう、学園祭でサンミンが全校生徒の前で、ボウンに対する気持ちを言うシーンにはちょっと感動。
また最後の最後に楽しいオチもついている。
「어린신부」って「幼い新婦」ですから、そのまんまの題名。
韓国映画って、直接的な題名が結構多いように思う。
兵役のことがこの作品でも登場するけれど、兵役がない日本人が見ても、ここのところはいまひとつピンと来ない。まあ、当然なんですけどね。
<データ>
監督: キム・ホジュン
脚本: ユ・スニル
主題歌: 「My Love」シム・ウンジン
主な出演:
ソ・ボウン(ムン・グニョン)…16歳の高校一年生。
パク・サンミン(キム・レウォン)…24歳、美術科の大学生。
キム先生(アン・ソニョン)…ボウンのクラスの担任教師。
ボウンの祖父(キム・インムン)
ボウンの父(ソン・ギユン)
ボウンの母(ソヌ・ウンスク)
サンミンの父(ハン・ジニ)
サンミンの母(キム・へオク)
ジョンウ先輩(パク・ジヌ)…野球部主将。ボウンの憧れの人。
へウォン(シン・セギョン)…ボウンの親友。
ハン・ジス(キム・ボギョン)…サンミンと同じ美術家の女子大生。サンミンの先輩? ボウンはサンミンがハン・ジスのことが好きなのだと思っている。
2004年/韓国/117分
シルミドの呪い(실미도의 저주) [ネタバレ映画レビュー (韓国)]
ついに見てしまいました。
悪評高き「シルミドの呪い」。。。!
確かにすごいです。
映画になっていません。
なぜこれが本国韓国で上映されなかったのか。
結局のところ、どうしようもない作品だからだと思うのです。
でも韓流ブームに沸く日本なら、まだ商売できるかもしれないといった、そんな考えが垣間見えます。
「あまりの衝撃的な内容により、本国韓国では未だ封印され続ける禁断のホラー作」って…物は言い様です。
2003年の映画「シルミド」の大ヒットにあやかって作ったであろう、C級コバンザメ商売作品と言えそうです。
ちなみに「シルミド」は以前鑑賞しましたが、ものすごく引き込まれる作品でした。
ただ、演じている人は一生懸命だし、別にいい加減に作っているとも思えないです。
何が悪いって、「オチ」がどうしようもなさすぎるのです。
オチをひねって、ホラーコメディにしたら、おもしろかったと思うのだけれど。
個人的には、シルミドに渡って朝鮮人参探しをするあたりまでは、結構嫌いじゃないです。
簡単なストーリーを書いてみます。
テレビ番組の制作会社のスタッフが、キムチの番組のためにインタビューを撮影したものの、ありきたりだと企画の変更があり、朝鮮人参の番組を作るために、幻の天然朝鮮人参を探すことにする。
「シンマニ」と呼ばれる天然の人参を採って生活する人に会うために、山の墓地に向かう。
そんなとき、天然の朝鮮人参がシルミドにあるという話を聞きつけて、スタッフ3人は干潮時にだけ島に渡る道が現れるというシルミドに渡る。
島で3人は人参を探すけれど見つからない。
そうこうするうちに、(たぶん)シルミドにいる霊に憑依されてしまった女性レポーターのスギョン。
最後はスギョンがガンドクとガンボを刺し殺してしまうのだけれど、彼女が躊躇なく刺すので、そこはちょっと恐かった。
でも、そこで終わりなんだよ!
終わり方があまりにも唐突すぎるし、監督も力尽きてしまいここで終わりにしたのかな、などと勘ぐってしまうぐらいのレベル。
強いて言うなら、自主映画を撮ろうと考えている人は見るといいかも?
登場人物の少なさといい、制作費がかかっていないことといい、結構参考になるかもしれません。
というか、この作品自体が、自主制作なのでは〜?
ただ、調べていくうちにひとつ気になったのが、シルミドの特殊部隊の生き残りなのだか、霊なのだかよくわからないおじいさん役のシン・シンボムssi。彼はどうやら本家「シルミド」にバスの中の老人役で出演しているらしいのだ。
そうなると話はちょっと変わってきて、この映画は「シルミド」のパロディにしようと最初は試みたのかとも思えてきたりする。それともオマージュかな。
オチがどうしようもないとは思いますが、この作品はオチさえしっかりしていれば、結構面白かったかも…と思わせてくれる要素はあるでしょう。
この作品を面白くするためにはどうしたらよかったのかと、考えさせられる作品かもしれません。
それ以外の人には、全くおすすめできない作品だと思います。
出演者、よくわからなかったけれど、最後の字幕を見たら、役名は苗字で書いてあるじゃないですか。おじいさんにいたっては、남자 (ナムジャ)だったので、男にしました。
★必見 シルミドの呪いプレスリリース ← なんだかある意味感動しました
<データ>
監督・脚本:イ・ドガン
出演:
ラ・スギョン(キム・ミジ)…テレビ番組の女性レポーター
イ・ガンドク(チョン・ソンクォン)…テレビ番組制作会社クルー
キム・ガンボ(チェ・ドンギュ)…テレビ番組制作会社クルー
男(シン・シンボム/신신범)…シルミドの特殊部隊の生き残り。実在しているのか霊なのか、私にはいまひとつわからず。
2004年/韓国/71分
1円でも買わない方がいいです、きっと……
悪評高き「シルミドの呪い」。。。!
確かにすごいです。
映画になっていません。
なぜこれが本国韓国で上映されなかったのか。
結局のところ、どうしようもない作品だからだと思うのです。
でも韓流ブームに沸く日本なら、まだ商売できるかもしれないといった、そんな考えが垣間見えます。
「あまりの衝撃的な内容により、本国韓国では未だ封印され続ける禁断のホラー作」って…物は言い様です。
2003年の映画「シルミド」の大ヒットにあやかって作ったであろう、C級コバンザメ商売作品と言えそうです。
ちなみに「シルミド」は以前鑑賞しましたが、ものすごく引き込まれる作品でした。
ただ、演じている人は一生懸命だし、別にいい加減に作っているとも思えないです。
何が悪いって、「オチ」がどうしようもなさすぎるのです。
オチをひねって、ホラーコメディにしたら、おもしろかったと思うのだけれど。
個人的には、シルミドに渡って朝鮮人参探しをするあたりまでは、結構嫌いじゃないです。
簡単なストーリーを書いてみます。
テレビ番組の制作会社のスタッフが、キムチの番組のためにインタビューを撮影したものの、ありきたりだと企画の変更があり、朝鮮人参の番組を作るために、幻の天然朝鮮人参を探すことにする。
「シンマニ」と呼ばれる天然の人参を採って生活する人に会うために、山の墓地に向かう。
そんなとき、天然の朝鮮人参がシルミドにあるという話を聞きつけて、スタッフ3人は干潮時にだけ島に渡る道が現れるというシルミドに渡る。
島で3人は人参を探すけれど見つからない。
そうこうするうちに、(たぶん)シルミドにいる霊に憑依されてしまった女性レポーターのスギョン。
最後はスギョンがガンドクとガンボを刺し殺してしまうのだけれど、彼女が躊躇なく刺すので、そこはちょっと恐かった。
でも、そこで終わりなんだよ!
終わり方があまりにも唐突すぎるし、監督も力尽きてしまいここで終わりにしたのかな、などと勘ぐってしまうぐらいのレベル。
強いて言うなら、自主映画を撮ろうと考えている人は見るといいかも?
登場人物の少なさといい、制作費がかかっていないことといい、結構参考になるかもしれません。
というか、この作品自体が、自主制作なのでは〜?
ただ、調べていくうちにひとつ気になったのが、シルミドの特殊部隊の生き残りなのだか、霊なのだかよくわからないおじいさん役のシン・シンボムssi。彼はどうやら本家「シルミド」にバスの中の老人役で出演しているらしいのだ。
そうなると話はちょっと変わってきて、この映画は「シルミド」のパロディにしようと最初は試みたのかとも思えてきたりする。それともオマージュかな。
オチがどうしようもないとは思いますが、この作品はオチさえしっかりしていれば、結構面白かったかも…と思わせてくれる要素はあるでしょう。
この作品を面白くするためにはどうしたらよかったのかと、考えさせられる作品かもしれません。
それ以外の人には、全くおすすめできない作品だと思います。
出演者、よくわからなかったけれど、最後の字幕を見たら、役名は苗字で書いてあるじゃないですか。おじいさんにいたっては、남자 (ナムジャ)だったので、男にしました。
★必見 シルミドの呪いプレスリリース ← なんだかある意味感動しました
<データ>
監督・脚本:イ・ドガン
出演:
ラ・スギョン(キム・ミジ)…テレビ番組の女性レポーター
イ・ガンドク(チョン・ソンクォン)…テレビ番組制作会社クルー
キム・ガンボ(チェ・ドンギュ)…テレビ番組制作会社クルー
男(シン・シンボム/신신범)…シルミドの特殊部隊の生き残り。実在しているのか霊なのか、私にはいまひとつわからず。
2004年/韓国/71分
1円でも買わない方がいいです、きっと……
ファン・ジニ(황진이) 映画版 [ネタバレ映画レビュー (韓国)]
ファン・ジニ 映画版 [DVD]
正直、この映画、私にとっては長すぎました。
141分もあるのです。
途中、まだ終わらないのか…とちょっと苦痛になったりして。
淡々と進んでいくのは、かのヨン様主演の「スキャンダル」と似ているかもしれません。
でも「スキャンダル」の方が数段私好み。
おもしろさでは、「王の男」に全くもってかなわないと思います。
でも、良くも悪くも、私が抱いている韓国映画的な映画だったと思います。
特に無常観とか、悪人とかの描き方に関してですけど。
ソン・ヘギョちゃんはかなりきれいでした。
きりりとした表情を見ていると、大人になったな〜と感じます。
でも、それだけ。
途中、ところどころ良いシーンもあったと思うけれど、何というか、この映画泣けません。
第一、ヘギョちゃん演じる、ファン・ジニと、ユ・ジテ演じるノミの心のつながりが弱すぎるのでは?
幼い頃のお祭りのエピソードだけでは、本当に弱い。
映画は時間制限があるとはいうものの、もう少しテンポ良く進んでも良かったのではないかと思います。
たぶん、編集のせいだと思う。
捨て方と残し方にムラがあり、わかりにくいと感じました。
ここ、こんなに長くなくていいのに、とか、これ省略しすぎ、わかりにくすぎという部分が多かったです。
それに途中から、最終シーンが想像できてしまうというのもどんなもんなのでしょう。
思った通り過ぎて、ちょっとがっかり。
でも、あの衣装で一生懸命に歩いた(登った)ヘギョちゃんには、頑張りました賞をあげましょうと言えそうですが。
ばあや役のユン・ヨジョンは相変わらず熱演していますが、鑑賞したタイミングが悪かった。
実は今朝、韓国ドラマ「キツネちゃん、何しているの?」を見終わったばかりなのですよ。。。
ユン・ヨジョンは主人公ビョンヒとジュニの母親役を演じていて、強烈に娘の恋愛に反対して、部屋に閉じ込めたりするのだけれど、とにかくおかしくて笑っちゃう役だったのです。
そちらの印象が強すぎて、どうにもはいりこめなかった。
でも役者が他の役を演じるのは当然のことで、良い作品では前の作品が気にならないはず。
やはりどこか作品全体がかみあっていなかったのかなとも感じます。
そうそう、出演者を確認していて、さきほど気づいたのですが、トボク役で「魔王」のチョン・テフン(カン・オスに刺されて亡くなった)役を演じていたパク・チョロが出ていたのですね。
トボクは覗き見をして、その後亡くなっているように思うのだけれど、一体なぜ亡くなったのか、実はよくわかっていない。
もう一度見ないと、わからない……。
で、トボクの棺を持った仲間たちが、ファン家の前に棺を置き、縁談が破談になったばかりのファン・ジニに対して、顔を見せろと騒ぎ立てるシーンがある。
破談の原因が村中に知れ渡っていて、ファン・ジニとしてはいたたまれない場面なのだが、元ヤンバンのお嬢様であるファン・ジニを見ようと大勢の人々が集まっている場に毅然として出て行くヘギョちゃんは美しかったです。
このシーンのつながりを確認するために、この場面だけもう一度見ようかしら……?
しかし、それにしても、世の中にはたくさんの映画やドラマがあって、一生のうちに見ることができる作品は限られているわけで、そんな中、見た作品にはたまたま「縁」があったのだと思うけれど、この作品は1.5倍速ぐらいで見てもよかったかもなぁ……!
追記(2010/06/12) : ファン・ジニが妓生に身を落とすと決意したときノミに貞操を捧げるというシーンがある。そこはキスシーンもないし、全く持って清純なシーンなのだけれど、私はあれでいいのかなって思っている。
ノミがファン・ジニを見つめた後、顔をそらしキスもせず(たぶんすることができずに)行為に及ぶのだけれど、ノミにとってファン・ジニはそれだけ神聖化された存在だったのではないかというのが伝わってきたように思った。
ただ、最後のほうで、処刑が決まったノミにファン・ジニが会いに行くシーンで、もう少し何とかならなかったのかなと思う。
ファン・ジニとノミが手を触れあうとかいうシーンが欲しかったかな。
もっと触れ合いたいのに、手しか触れ合えないというもどかしさだけでも、もっと色っぽい切ないシーンになったと思うのだけれど。
そんなわけで、やっぱり思うのは、妓生になっていながら、全く清純すぎて、エロオーラを感じさせないソン・ヘギョちゃんは、ある意味すごいのではないかということでした。
<データ>
監督: チャン・ユニョン
脚本: キム・ヒョンジョン
原作: ホン・ソクチュン
主な出演:
ファン・ジニ(ソン・ヘギョ)…もとは両班(ヤンバン)のお嬢様。しかし出生の秘密がばれて妓生(キーセン)に身を落とす。妓生になってからは明月(ミョンウォル)と名乗っている。
ノミ(ユ・ジテ)…もともとファン・ジニの幼なじみ。後にファン家の執事になり、ファン・ジニの後見人になり、盗賊になり、という感じにお話は進んでいく。
長官(リュ・スンリョン)…ファン・ジニの生まれ故郷、松都(ソンド)に赴任してきた。結局のところファン・ジニの運命は彼に左右されたと言えなくもない。
ばあや(ユン・ヨジョン)…ファン家のばあやだったが、ファン・ジニが妓生(キーセン)に身を落とした後も仕える。
ケトン(オ・テギョン)…ノミの弟分。後にイグミと結婚する。
イグミ(チョン・ユミ)…ファン・ジニの侍女。
ピョク・ケス(チョ・スンヨン)…長官の友人。真面目がゆえに、長官と明月の賭の対象にされてしまう。
ソ・ファダム(キム・ウンス)…道学者。
メヒャン(ソン・ミンジ)…ファン・ジニのライバル?の妓生。
トボク(パク・チョロ)…ファン・ジニの美しさを覗き見する。
日本版公式サイト
2010年5月30日 DVD鑑賞
2007年/韓国/141分
正直、この映画、私にとっては長すぎました。
141分もあるのです。
途中、まだ終わらないのか…とちょっと苦痛になったりして。
淡々と進んでいくのは、かのヨン様主演の「スキャンダル」と似ているかもしれません。
でも「スキャンダル」の方が数段私好み。
おもしろさでは、「王の男」に全くもってかなわないと思います。
でも、良くも悪くも、私が抱いている韓国映画的な映画だったと思います。
特に無常観とか、悪人とかの描き方に関してですけど。
ソン・ヘギョちゃんはかなりきれいでした。
きりりとした表情を見ていると、大人になったな〜と感じます。
でも、それだけ。
途中、ところどころ良いシーンもあったと思うけれど、何というか、この映画泣けません。
第一、ヘギョちゃん演じる、ファン・ジニと、ユ・ジテ演じるノミの心のつながりが弱すぎるのでは?
幼い頃のお祭りのエピソードだけでは、本当に弱い。
映画は時間制限があるとはいうものの、もう少しテンポ良く進んでも良かったのではないかと思います。
たぶん、編集のせいだと思う。
捨て方と残し方にムラがあり、わかりにくいと感じました。
ここ、こんなに長くなくていいのに、とか、これ省略しすぎ、わかりにくすぎという部分が多かったです。
それに途中から、最終シーンが想像できてしまうというのもどんなもんなのでしょう。
思った通り過ぎて、ちょっとがっかり。
でも、あの衣装で一生懸命に歩いた(登った)ヘギョちゃんには、頑張りました賞をあげましょうと言えそうですが。
ばあや役のユン・ヨジョンは相変わらず熱演していますが、鑑賞したタイミングが悪かった。
実は今朝、韓国ドラマ「キツネちゃん、何しているの?」を見終わったばかりなのですよ。。。
ユン・ヨジョンは主人公ビョンヒとジュニの母親役を演じていて、強烈に娘の恋愛に反対して、部屋に閉じ込めたりするのだけれど、とにかくおかしくて笑っちゃう役だったのです。
そちらの印象が強すぎて、どうにもはいりこめなかった。
でも役者が他の役を演じるのは当然のことで、良い作品では前の作品が気にならないはず。
やはりどこか作品全体がかみあっていなかったのかなとも感じます。
そうそう、出演者を確認していて、さきほど気づいたのですが、トボク役で「魔王」のチョン・テフン(カン・オスに刺されて亡くなった)役を演じていたパク・チョロが出ていたのですね。
トボクは覗き見をして、その後亡くなっているように思うのだけれど、一体なぜ亡くなったのか、実はよくわかっていない。
もう一度見ないと、わからない……。
で、トボクの棺を持った仲間たちが、ファン家の前に棺を置き、縁談が破談になったばかりのファン・ジニに対して、顔を見せろと騒ぎ立てるシーンがある。
破談の原因が村中に知れ渡っていて、ファン・ジニとしてはいたたまれない場面なのだが、元ヤンバンのお嬢様であるファン・ジニを見ようと大勢の人々が集まっている場に毅然として出て行くヘギョちゃんは美しかったです。
このシーンのつながりを確認するために、この場面だけもう一度見ようかしら……?
しかし、それにしても、世の中にはたくさんの映画やドラマがあって、一生のうちに見ることができる作品は限られているわけで、そんな中、見た作品にはたまたま「縁」があったのだと思うけれど、この作品は1.5倍速ぐらいで見てもよかったかもなぁ……!
追記(2010/06/12) : ファン・ジニが妓生に身を落とすと決意したときノミに貞操を捧げるというシーンがある。そこはキスシーンもないし、全く持って清純なシーンなのだけれど、私はあれでいいのかなって思っている。
ノミがファン・ジニを見つめた後、顔をそらしキスもせず(たぶんすることができずに)行為に及ぶのだけれど、ノミにとってファン・ジニはそれだけ神聖化された存在だったのではないかというのが伝わってきたように思った。
ただ、最後のほうで、処刑が決まったノミにファン・ジニが会いに行くシーンで、もう少し何とかならなかったのかなと思う。
ファン・ジニとノミが手を触れあうとかいうシーンが欲しかったかな。
もっと触れ合いたいのに、手しか触れ合えないというもどかしさだけでも、もっと色っぽい切ないシーンになったと思うのだけれど。
そんなわけで、やっぱり思うのは、妓生になっていながら、全く清純すぎて、エロオーラを感じさせないソン・ヘギョちゃんは、ある意味すごいのではないかということでした。
<データ>
監督: チャン・ユニョン
脚本: キム・ヒョンジョン
原作: ホン・ソクチュン
主な出演:
ファン・ジニ(ソン・ヘギョ)…もとは両班(ヤンバン)のお嬢様。しかし出生の秘密がばれて妓生(キーセン)に身を落とす。妓生になってからは明月(ミョンウォル)と名乗っている。
ノミ(ユ・ジテ)…もともとファン・ジニの幼なじみ。後にファン家の執事になり、ファン・ジニの後見人になり、盗賊になり、という感じにお話は進んでいく。
長官(リュ・スンリョン)…ファン・ジニの生まれ故郷、松都(ソンド)に赴任してきた。結局のところファン・ジニの運命は彼に左右されたと言えなくもない。
ばあや(ユン・ヨジョン)…ファン家のばあやだったが、ファン・ジニが妓生(キーセン)に身を落とした後も仕える。
ケトン(オ・テギョン)…ノミの弟分。後にイグミと結婚する。
イグミ(チョン・ユミ)…ファン・ジニの侍女。
ピョク・ケス(チョ・スンヨン)…長官の友人。真面目がゆえに、長官と明月の賭の対象にされてしまう。
ソ・ファダム(キム・ウンス)…道学者。
メヒャン(ソン・ミンジ)…ファン・ジニのライバル?の妓生。
トボク(パク・チョロ)…ファン・ジニの美しさを覗き見する。
日本版公式サイト
2010年5月30日 DVD鑑賞
2007年/韓国/141分
ピアノを弾く大統領(피아노 치는 대통령) [ネタバレ映画レビュー (韓国)]
ずーっと気になっていた映画ですが、ようやく見ることができました。
以前友人から韓国版のDVDを借りたのですが、やはり韓国語の細かい表現まではまだまだ全くわからない。
ようやくGyaOさんで無料動画が公開されたので鑑賞しました。
出だしはとっても好きです。
テンポがよくって、期待させます。
冒頭、ジウの高校生役(?)は冬ソナよりも似合っていると感じました。
今回のショートカットはとっても良いです。
新任の高校教師のウンス(チェ・ジウ)は熱血教師。
クラスの問題女子生徒ヨンヒ(イム・スジョン)の父親は、なんと大統領(アン・ソンギ)だったのだ。
娘との交流をあきらめかけていた大統領は、ウンスの熱心さに付き合ううちに、彼女に惹かれ始める。
ヨンヒも本気で叱ってくれるウンスに対して、心を開き始める。
そしてウンスも大統領に恋し始めるのだ。
ラブコメです。
でもアン・ソンギが無駄に渋い(^^;)ので、ぐいぐいと引き込まれて見てしまうのです。
お国柄の違いもあるのだろうけれど、とにかく、ちょっと考えると矛盾だらけっていう感じのシーンも沢山あります。
ぬいぐるみ万引きのシーンなんて、ありえないーっていう感じです。
それからヨンヒのボーイフレンドが、「雨がふらないかしら」っていう彼女のために、消火栓に車をぶつけて、消火栓から水がどんどん町に吹き出してしまうシーンとか、とっても漫画っぽいです。
まあ、コメディですからいいんですけど。
バスケットゴールにヨンヒが座り、高校をやめていくウンスを見送るシーンがあるのですが、ここはなかなかよかったです。
細かいことは考えず、名優アン・ソンギの大統領と、キュートな女教師チェ・ジウの演技を楽しめば、勢いで見ることができます。
結末も期待通りで、裏切られることがないし、後味もよいハッピーエンドです。
大統領のボディガードたちもいい味出しています。
その他、結構いろいろな役者さんが顔を出します。
イ・ボムスが最初のホームレスが集まっているシーンと、最後のポスターに登場してます。
その他には、大統領とウンスをかくまう飲み屋の主人、キム・インムン…いろいろ出ているけれど「初恋」のお父さんが有名。
バス運転手で元ホームレス、ユ・ヒョングァン…とにかくいろんなドラマで顔を見ます。
他にも何となく見知った顔がいっぱいでした。
実は私、ささやかな自慢がありまして、アン・ソンギssiと目が合ったことがある……のです。
実際は目があったというか、レンズ越しになのですが。
ショートショートフィルムフェスティバル2007の取材に出かけたとき(知り合いから急遽臨時カメラマンを頼まれたのでした)、一眼レフカメラを抱えて出かけたのですが、囲み会見の場で、目線をくださいと手をあげた私のレンズを笑顔でばっちりと見て下さったのでした。
さすが大物俳優は、気配りが違うな〜と感心したのでした。
久々に画像を確認しましたら、はっきり目線来てました〜!
アン・ソンギssi、「ピアノを弾く大統領」では、[シルミド」や「MUSA」などの笑わない厳しい役とは対照的、笑顔がとっても素敵です。
素顔のアン・ソンギssiも、とても笑顔が素敵な方でしたよ。
4/6(月)正午まで(2009年)、GyaOさんで無料動画が見られる予定です。
お時間のある方は是非。
<データ>
監督:チョン・マンベ
脚本:チョン・マンベ カク・チェヨン
主な出演:
ハン・ミヌク大統領(アン・ソンギ)…大統領。独身。
チェ・ウンス(チェ・ジウ )…どんな学校に勤めても長くて半年ぐらいで転勤になっているという、熱血国語教師。
ハン・ヨンヒ(イム・スジョン)…大統領の娘。
2002年/韓国/93分
甘い人生(달콤한 인생) [ネタバレ映画レビュー (韓国)]
これまた結構何度も挫折しつつ、ようやく見終わりました。
なぜ挫折したか考えるに、テンポがいまひとつ……なのだと思う。
ビョンホンは確かに格好いい。
いいんだけど、アクションシーンとか、格好よく見せるシーンとかが、無駄に多いのだと思う。
思うに、これは女性向きに作られた話ではないよね、きっと。
そのせいもあってか、ネットで検察すると、評判は全体的にいまひとつ。
日本で公開された当時、新宿伊勢丹屋上で「甘い人生」の写真展があり見に行ったのですよ。
見に行った日はとっても暑かった記憶があるんだけど、最終日だったように記憶しているので、たぶん2005年4月24日の日曜日だったんだろう。
公開は新宿武蔵野館で4月23日土曜日から。
調べたら、4月7日には来日記者会見があったんだね。
写真展を見た限りでは、ポスターがなかなか渋かった。
その後しばらくそのポスターは、私の携帯の待ち受けになっていて、いずれはこの映画を見たいと考えていたのだ。
でも、「美しき日々」(2001 SBS)の兄妹役が恋人(?)役じゃな〜と思った記憶が。
当時いくら韓流ブームだっていっても、日本で見られる韓国作品にはある程度限りがあるわけで、その少なくしか見ていない作品の中で、兄妹役をやっているのだから、限界というか、無理があるというものですよ。
まあ、あれから数年たったので、ちょっとはマシに見られたけれど。
で、本編の感想ですが、血みどろがダメな人はダメ。
私は死体が出てきても割と平気なのですが、怪我による血みどろと注射針と突然の大きな音がダメなのだ。。。
だから正直キツかった。
映画館のスクリーンで見たら、ほとんど目を覆っていたに違いない……と思う。
まあ、もう一度見れば、ちょっとは違うかも。
ストーリーは単純。
ボスであるカン社長(キム・ヨンチョル)に信頼され、右腕となっている主人公ソヌ(イ・ビョンホン)。
ある日ボスの若い愛人ヒス(シン・ミナ)が浮気をしていないかどうか確かめる任務を命じられる。
浮気を発見するものの、全てを丸く収めるためにボスに本当のことを報告しなかったソヌは、ボスから制裁を加えられる。
なぜ制裁を受けたのか理解できないソヌはボスへの復讐を実行する。
っていう話。。。
印象に残ったのは、ソヌがヒスに「彼氏と二度と会うな」と言い放つと、ヒスは「そんなに簡単に忘れられるわけがない」と泣きわめくところ。
ここでおそらくソヌの心は完全に揺らぎ、ボスへの忠誠心を完全に裏切ることになってしまうのだ。
しかし一途に真面目な男ソヌはヒスに出会って芽生えてしまった自分の心の揺らぎに気づかない。
でも、ボスはそれを見抜いてしまう。
ボスがそれに気づかないふりをしていれば、全ては丸く収まるのだけれど、それではお話が成立しない。
だから登場人物の誰も彼もが、悪い方悪い方へと導かれていき、最後にはほとんどの人が死んでしまう……のだから!
ただ、最後にソヌにとどめをさすテグ役のSHINHWAのエリックだけが生き残っているという。。。
エリックはこの作品が映画デビューなんだそうだ。
ドラマでは、「新入社員」(2005 MBC)とか、「火の鳥」(2004 MBC)に出演していたのを以前GyaOで見ました。
ちなみにボス役のキム・ヨンチョルはドラマ「風の息子」(1995 KBS)でビョンホンの兄役をやっていました。
あと、私が一時はまりまくった「野人時代」(2002 SBS) では主役キム・ドゥハンの壮年期を演じていました。
この映画、フィルム・ノワールの世界を取り入れた映画って宣伝していたのだけれど、どうなんでしょう。
ただ、確かに暗いし、ギャング(?ヤクザ?)映画だ。
閉塞感もあるかも。
最初と最後に寓話的なナレーションが入るのだけれど、最初の部分が私にとっては取っつきにくかった。最後のは良かったと思ったけれど。
最初はある春の日。
弟子が揺れている木の枝を見て、揺れているのは木か風かと尋ねる。
師は揺れているのはおまえの心だと答える。
最後は秋の日。
夢からさめて泣く弟子に師がなぜ泣いているのかと質問する。
見た夢は甘い夢で、甘い夢は叶わないから泣いているのだと弟子は答える。
揺れていることを敏感に感じるときというのは、自分の心が不安定なときかもしれない。
また、甘い夢は見れば見るほど、悲しくなってしまうのかもしれない。
甘い夢は叶わない、手が届かないというあたりが、フィルム・ノワールの世界だというゆえんなのだろうか。
でも甘い夢だって、見ないと叶わないと思いたいよ…ね。
終わり方は決して嫌いじゃないです。
何となく余韻に浸れる部分はあります。
ヒスは今後、どのような人生を送るのでしょう。
でも、彼女の身を危険にさらすかもしれないカン社長はソヌが殺してしまったわけだから、彼女はソヌに守られたと考えることもできるのよね。
それにしても、韓国映画とかドラマを見ていると、人を小馬鹿にする態度を見せる人物がよく登場するのだけれど、この描き方が本当にいやらしくて、不愉快なのだ。
この映画では、ムン・ソク(キム・レハ)やパク社長(ファン・ジョンミン)ね。
それだけ演技も演出も上手ってことなのだけれど、日本ではここまでは描かないなぁ…というのがしばしばある。そう、顔は似ていても、明らかにお国柄が違うなぁというのは、こういうところで感じることが多いのだ。
まあ、それだけ描くから面白いとも言えるんだけど。
余談ですが、韓国モノは音楽は哀愁を帯びていてとても良いと思います。
「甘い人生」の中で流れるメロディもとてもステキですよ。
〈データ〉
監督・脚本:キム・ジウン
音楽:ピーチ・プレゼンツ
主な出演:
キム・ソヌ(イ・ビョンホン)…スカイラウンジの総マネージャー。
ヒス(シン・ミナ)…カン社長の若き愛人。同世代の恋人ともつきあっている。
カン社長(キム・ヨンチョル)…ソヌのボス。裏社会に通じている。
キム・レハ(ムン・ソク)
ファン・ジョンミン(パク社長)
ミンギ(チン・グ)…ソヌに忠誠を尽くす。
テグ(エリック)
ミョング(オ・ダルス)
ダルス(キム・ヘゴン)
2005年/韓国/118分
バンジージャンプする(번지점프를 하다) [ネタバレ映画レビュー (韓国)]
今まで何度も途中で挫折していたのですが、ようやく全部鑑賞。
イ・ビョンホンの先生役は結構好き。
同じくビョンホンが先生役で主演している「我が心のオルガン」は素直に良い作品だと思った。
でも、ラブファンタジーなるこの作品はどうなんだろう。
大学時代、雨の日に傘に入ってきたテヒ(イ・ウンジュ)に一目惚れするソ・インウ(イ・ビョンホン)。
ふたりは無事付き合うようになるのだが、インウが兵役に赴く日なぜかテヒは見送りに現れない。
突然場面は変わり、大学生から17年経過して高校教師となっているインウ。
結婚して女の子の父親となっているし、生徒にも慕われる教師だ。
しかし担任する高校2年のクラス、男子高校生のイム・ヒョンビン(ヨ・ヒョンス)が気にかかるようになってしまう。
イ・ビョンホンは日本が「冬ソナ」ブームに沸いた2004年末のNHK紅白歌合戦にも出場したので多くの人が知っているはず。
で、ヨ・ヒョンス。「ホテリアー」(2001 MBC)などにもボーイ役で出ていたけれど、私が忘れられないのは「純粋の時代」(2002 SBS)のミンス役。まっすぐな思いが痛く、強烈に印象づけられた。今回も妙に心に残る高校生役を好演している。
イ・ウンジュは2005年に24歳という若さで自殺されてしまいとても残念。ドラマ「火の鳥」(2004 MBC)や映画「ブラザーフッド」(2004)などにも出演されています。
**********ここよりかなりのネタバレ 注意してね。。。
この映画、矛盾だらけだし、後に残された家族の悲しみや苦しみを考え出すとキリがない。
次の世代でまた巡り会うために、ふたりしてバンジージャンプ=「死」を選ぶというむちゃくちゃさ……。
しかも男同士だよ。。。!
でも、ちょっと待てよと考えたこと。
この映画はファンタジーなのだ。
まずこの世で巡り会う人は決まっていると仮定してみよう。
そうなるとこの世と言わず、魂の結びつく相手、最近ではソウルメイトなんて言ったりもするけれど、その相手は基本的に決まっているのだ。
今、誰とも巡り会っていない人は、この世ではまだその相手を探し続けているだけで、その相手はこの世というか世代も時世も超えたどこかの空間に必ず存在している。
その相手とは必ず巡り会えるし、会えばわかるものだ。
そのふたりの結びつきは強く、巡り会うためにお互いの魂を磨き、巡り会えたらまたふたりの時を紡いでいくのだ。
そういう世界観の中ではおそらく肉体の存在よりも魂の存在が大切。
今巡り会えていなくても、この空間のどこかにそういう相手がいるというのは、何だかとっても素敵なことだと思う。
それに、そういう相手がいるというのもロマンティックだし、信じたい気持ちもある。
そういう世界観を私は決して否定しないけれど、現実を考えると、転生するために最後にふたりで命を絶つのはどんなものかと思う。
この世で知り合ったとき、お互いが既にそれぞれの世界をある程度築いているのならば、見守り合う愛もあるんじゃないだろうか。
結ばれないけれど、それぞれへの愛を秘めつつ生き抜き、この世ではお互いの魂を磨き、次の世界に巡り会うために静かに自分の命を全うするという……。
でもそういう世界観って、日本的なものなのかな?
まあ、そんなお話だったら、全く違う映画なわけで、この映画にはならないけどね。
でも暴力、アクション、セックスシーンが際だつ韓国映画(少なくとも私が見たものはそういうものが多い)の中では、美しい映画かもしれない。
オープニング映像は、エンディングでつながりました。
また所々でとても美しい場面がありました。
特にインウとテヒの夕焼けダンスシーン。
これはとても懐かしい雰囲気の映像でした。
それに、運命というか魂レベルでの愛について思いを馳せてしまったということは、それなりに何かを投げかけられたのだとも言えるよね。
相手を好きと思うのはどうしてかということについては、私なりのポリシーがあって、どこか、または何かが、とっても自分のDNAの中にある記憶に働きかけるから好意を持つんじゃないかと思う。
そのDNAの記憶が一致し合った者同士がうまく結ばれるのであって、勘違いは決して長くは続かない。
まあこの話はまたの機会に書こうと思うけれど。
で、マイダーリンはどうなんだろう。
転生した魂の片割れなんだろうか?
ただ、星を見るとあまりにも一致しているので、巡り会ったのは当然という気もするんだけど…ね。
〈データ〉
監督 : キム・デスン
主な出演 :
ソ・インウ(イ・ビョンホン)…文学科の大学生。テヒに一目惚れする。17年後、高校の国語教師になっている。
テヒ(イ・ウンジュ)…大学時代のインウの彼女。美術家の学生。
イム・ヒョンビン(ヨ・ヒョンス)…インウの担任するクラスの男子高校生。彼女がいる。
2001年/韓国/100分