ファン・ジニ(황진이) 映画版 [ネタバレ映画レビュー (韓国)]
ファン・ジニ 映画版 [DVD]
正直、この映画、私にとっては長すぎました。
141分もあるのです。
途中、まだ終わらないのか…とちょっと苦痛になったりして。
淡々と進んでいくのは、かのヨン様主演の「スキャンダル」と似ているかもしれません。
でも「スキャンダル」の方が数段私好み。
おもしろさでは、「王の男」に全くもってかなわないと思います。
でも、良くも悪くも、私が抱いている韓国映画的な映画だったと思います。
特に無常観とか、悪人とかの描き方に関してですけど。
ソン・ヘギョちゃんはかなりきれいでした。
きりりとした表情を見ていると、大人になったな〜と感じます。
でも、それだけ。
途中、ところどころ良いシーンもあったと思うけれど、何というか、この映画泣けません。
第一、ヘギョちゃん演じる、ファン・ジニと、ユ・ジテ演じるノミの心のつながりが弱すぎるのでは?
幼い頃のお祭りのエピソードだけでは、本当に弱い。
映画は時間制限があるとはいうものの、もう少しテンポ良く進んでも良かったのではないかと思います。
たぶん、編集のせいだと思う。
捨て方と残し方にムラがあり、わかりにくいと感じました。
ここ、こんなに長くなくていいのに、とか、これ省略しすぎ、わかりにくすぎという部分が多かったです。
それに途中から、最終シーンが想像できてしまうというのもどんなもんなのでしょう。
思った通り過ぎて、ちょっとがっかり。
でも、あの衣装で一生懸命に歩いた(登った)ヘギョちゃんには、頑張りました賞をあげましょうと言えそうですが。
ばあや役のユン・ヨジョンは相変わらず熱演していますが、鑑賞したタイミングが悪かった。
実は今朝、韓国ドラマ「キツネちゃん、何しているの?」を見終わったばかりなのですよ。。。
ユン・ヨジョンは主人公ビョンヒとジュニの母親役を演じていて、強烈に娘の恋愛に反対して、部屋に閉じ込めたりするのだけれど、とにかくおかしくて笑っちゃう役だったのです。
そちらの印象が強すぎて、どうにもはいりこめなかった。
でも役者が他の役を演じるのは当然のことで、良い作品では前の作品が気にならないはず。
やはりどこか作品全体がかみあっていなかったのかなとも感じます。
そうそう、出演者を確認していて、さきほど気づいたのですが、トボク役で「魔王」のチョン・テフン(カン・オスに刺されて亡くなった)役を演じていたパク・チョロが出ていたのですね。
トボクは覗き見をして、その後亡くなっているように思うのだけれど、一体なぜ亡くなったのか、実はよくわかっていない。
もう一度見ないと、わからない……。
で、トボクの棺を持った仲間たちが、ファン家の前に棺を置き、縁談が破談になったばかりのファン・ジニに対して、顔を見せろと騒ぎ立てるシーンがある。
破談の原因が村中に知れ渡っていて、ファン・ジニとしてはいたたまれない場面なのだが、元ヤンバンのお嬢様であるファン・ジニを見ようと大勢の人々が集まっている場に毅然として出て行くヘギョちゃんは美しかったです。
このシーンのつながりを確認するために、この場面だけもう一度見ようかしら……?
しかし、それにしても、世の中にはたくさんの映画やドラマがあって、一生のうちに見ることができる作品は限られているわけで、そんな中、見た作品にはたまたま「縁」があったのだと思うけれど、この作品は1.5倍速ぐらいで見てもよかったかもなぁ……!
追記(2010/06/12) : ファン・ジニが妓生に身を落とすと決意したときノミに貞操を捧げるというシーンがある。そこはキスシーンもないし、全く持って清純なシーンなのだけれど、私はあれでいいのかなって思っている。
ノミがファン・ジニを見つめた後、顔をそらしキスもせず(たぶんすることができずに)行為に及ぶのだけれど、ノミにとってファン・ジニはそれだけ神聖化された存在だったのではないかというのが伝わってきたように思った。
ただ、最後のほうで、処刑が決まったノミにファン・ジニが会いに行くシーンで、もう少し何とかならなかったのかなと思う。
ファン・ジニとノミが手を触れあうとかいうシーンが欲しかったかな。
もっと触れ合いたいのに、手しか触れ合えないというもどかしさだけでも、もっと色っぽい切ないシーンになったと思うのだけれど。
そんなわけで、やっぱり思うのは、妓生になっていながら、全く清純すぎて、エロオーラを感じさせないソン・ヘギョちゃんは、ある意味すごいのではないかということでした。
<データ>
監督: チャン・ユニョン
脚本: キム・ヒョンジョン
原作: ホン・ソクチュン
主な出演:
ファン・ジニ(ソン・ヘギョ)…もとは両班(ヤンバン)のお嬢様。しかし出生の秘密がばれて妓生(キーセン)に身を落とす。妓生になってからは明月(ミョンウォル)と名乗っている。
ノミ(ユ・ジテ)…もともとファン・ジニの幼なじみ。後にファン家の執事になり、ファン・ジニの後見人になり、盗賊になり、という感じにお話は進んでいく。
長官(リュ・スンリョン)…ファン・ジニの生まれ故郷、松都(ソンド)に赴任してきた。結局のところファン・ジニの運命は彼に左右されたと言えなくもない。
ばあや(ユン・ヨジョン)…ファン家のばあやだったが、ファン・ジニが妓生(キーセン)に身を落とした後も仕える。
ケトン(オ・テギョン)…ノミの弟分。後にイグミと結婚する。
イグミ(チョン・ユミ)…ファン・ジニの侍女。
ピョク・ケス(チョ・スンヨン)…長官の友人。真面目がゆえに、長官と明月の賭の対象にされてしまう。
ソ・ファダム(キム・ウンス)…道学者。
メヒャン(ソン・ミンジ)…ファン・ジニのライバル?の妓生。
トボク(パク・チョロ)…ファン・ジニの美しさを覗き見する。
日本版公式サイト
2010年5月30日 DVD鑑賞
2007年/韓国/141分
正直、この映画、私にとっては長すぎました。
141分もあるのです。
途中、まだ終わらないのか…とちょっと苦痛になったりして。
淡々と進んでいくのは、かのヨン様主演の「スキャンダル」と似ているかもしれません。
でも「スキャンダル」の方が数段私好み。
おもしろさでは、「王の男」に全くもってかなわないと思います。
でも、良くも悪くも、私が抱いている韓国映画的な映画だったと思います。
特に無常観とか、悪人とかの描き方に関してですけど。
ソン・ヘギョちゃんはかなりきれいでした。
きりりとした表情を見ていると、大人になったな〜と感じます。
でも、それだけ。
途中、ところどころ良いシーンもあったと思うけれど、何というか、この映画泣けません。
第一、ヘギョちゃん演じる、ファン・ジニと、ユ・ジテ演じるノミの心のつながりが弱すぎるのでは?
幼い頃のお祭りのエピソードだけでは、本当に弱い。
映画は時間制限があるとはいうものの、もう少しテンポ良く進んでも良かったのではないかと思います。
たぶん、編集のせいだと思う。
捨て方と残し方にムラがあり、わかりにくいと感じました。
ここ、こんなに長くなくていいのに、とか、これ省略しすぎ、わかりにくすぎという部分が多かったです。
それに途中から、最終シーンが想像できてしまうというのもどんなもんなのでしょう。
思った通り過ぎて、ちょっとがっかり。
でも、あの衣装で一生懸命に歩いた(登った)ヘギョちゃんには、頑張りました賞をあげましょうと言えそうですが。
ばあや役のユン・ヨジョンは相変わらず熱演していますが、鑑賞したタイミングが悪かった。
実は今朝、韓国ドラマ「キツネちゃん、何しているの?」を見終わったばかりなのですよ。。。
ユン・ヨジョンは主人公ビョンヒとジュニの母親役を演じていて、強烈に娘の恋愛に反対して、部屋に閉じ込めたりするのだけれど、とにかくおかしくて笑っちゃう役だったのです。
そちらの印象が強すぎて、どうにもはいりこめなかった。
でも役者が他の役を演じるのは当然のことで、良い作品では前の作品が気にならないはず。
やはりどこか作品全体がかみあっていなかったのかなとも感じます。
そうそう、出演者を確認していて、さきほど気づいたのですが、トボク役で「魔王」のチョン・テフン(カン・オスに刺されて亡くなった)役を演じていたパク・チョロが出ていたのですね。
トボクは覗き見をして、その後亡くなっているように思うのだけれど、一体なぜ亡くなったのか、実はよくわかっていない。
もう一度見ないと、わからない……。
で、トボクの棺を持った仲間たちが、ファン家の前に棺を置き、縁談が破談になったばかりのファン・ジニに対して、顔を見せろと騒ぎ立てるシーンがある。
破談の原因が村中に知れ渡っていて、ファン・ジニとしてはいたたまれない場面なのだが、元ヤンバンのお嬢様であるファン・ジニを見ようと大勢の人々が集まっている場に毅然として出て行くヘギョちゃんは美しかったです。
このシーンのつながりを確認するために、この場面だけもう一度見ようかしら……?
しかし、それにしても、世の中にはたくさんの映画やドラマがあって、一生のうちに見ることができる作品は限られているわけで、そんな中、見た作品にはたまたま「縁」があったのだと思うけれど、この作品は1.5倍速ぐらいで見てもよかったかもなぁ……!
追記(2010/06/12) : ファン・ジニが妓生に身を落とすと決意したときノミに貞操を捧げるというシーンがある。そこはキスシーンもないし、全く持って清純なシーンなのだけれど、私はあれでいいのかなって思っている。
ノミがファン・ジニを見つめた後、顔をそらしキスもせず(たぶんすることができずに)行為に及ぶのだけれど、ノミにとってファン・ジニはそれだけ神聖化された存在だったのではないかというのが伝わってきたように思った。
ただ、最後のほうで、処刑が決まったノミにファン・ジニが会いに行くシーンで、もう少し何とかならなかったのかなと思う。
ファン・ジニとノミが手を触れあうとかいうシーンが欲しかったかな。
もっと触れ合いたいのに、手しか触れ合えないというもどかしさだけでも、もっと色っぽい切ないシーンになったと思うのだけれど。
そんなわけで、やっぱり思うのは、妓生になっていながら、全く清純すぎて、エロオーラを感じさせないソン・ヘギョちゃんは、ある意味すごいのではないかということでした。
<データ>
監督: チャン・ユニョン
脚本: キム・ヒョンジョン
原作: ホン・ソクチュン
主な出演:
ファン・ジニ(ソン・ヘギョ)…もとは両班(ヤンバン)のお嬢様。しかし出生の秘密がばれて妓生(キーセン)に身を落とす。妓生になってからは明月(ミョンウォル)と名乗っている。
ノミ(ユ・ジテ)…もともとファン・ジニの幼なじみ。後にファン家の執事になり、ファン・ジニの後見人になり、盗賊になり、という感じにお話は進んでいく。
長官(リュ・スンリョン)…ファン・ジニの生まれ故郷、松都(ソンド)に赴任してきた。結局のところファン・ジニの運命は彼に左右されたと言えなくもない。
ばあや(ユン・ヨジョン)…ファン家のばあやだったが、ファン・ジニが妓生(キーセン)に身を落とした後も仕える。
ケトン(オ・テギョン)…ノミの弟分。後にイグミと結婚する。
イグミ(チョン・ユミ)…ファン・ジニの侍女。
ピョク・ケス(チョ・スンヨン)…長官の友人。真面目がゆえに、長官と明月の賭の対象にされてしまう。
ソ・ファダム(キム・ウンス)…道学者。
メヒャン(ソン・ミンジ)…ファン・ジニのライバル?の妓生。
トボク(パク・チョロ)…ファン・ジニの美しさを覗き見する。
日本版公式サイト
2010年5月30日 DVD鑑賞
2007年/韓国/141分
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