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甘い人生(달콤한 인생) [ネタバレ映画レビュー (韓国)]


甘い人生 通常版 [DVD]

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これまた結構何度も挫折しつつ、ようやく見終わりました。
なぜ挫折したか考えるに、テンポがいまひとつ……なのだと思う。
ビョンホンは確かに格好いい。
いいんだけど、アクションシーンとか、格好よく見せるシーンとかが、無駄に多いのだと思う。
思うに、これは女性向きに作られた話ではないよね、きっと。
そのせいもあってか、ネットで検察すると、評判は全体的にいまひとつ。

日本で公開された当時、新宿伊勢丹屋上で「甘い人生」の写真展があり見に行ったのですよ。
見に行った日はとっても暑かった記憶があるんだけど、最終日だったように記憶しているので、たぶん2005年4月24日の日曜日だったんだろう。
公開は新宿武蔵野館で4月23日土曜日から。
調べたら、4月7日には来日記者会見があったんだね。

写真展を見た限りでは、ポスターがなかなか渋かった。
その後しばらくそのポスターは、私の携帯の待ち受けになっていて、いずれはこの映画を見たいと考えていたのだ。
でも、「美しき日々」(2001 SBS)の兄妹役が恋人(?)役じゃな〜と思った記憶が。
当時いくら韓流ブームだっていっても、日本で見られる韓国作品にはある程度限りがあるわけで、その少なくしか見ていない作品の中で、兄妹役をやっているのだから、限界というか、無理があるというものですよ。
まあ、あれから数年たったので、ちょっとはマシに見られたけれど。

で、本編の感想ですが、血みどろがダメな人はダメ。
私は死体が出てきても割と平気なのですが、怪我による血みどろと注射針と突然の大きな音がダメなのだ。。。
だから正直キツかった。
映画館のスクリーンで見たら、ほとんど目を覆っていたに違いない……と思う。
まあ、もう一度見れば、ちょっとは違うかも。

ストーリーは単純。
ボスであるカン社長(キム・ヨンチョル)に信頼され、右腕となっている主人公ソヌ(イ・ビョンホン)。
ある日ボスの若い愛人ヒス(シン・ミナ)が浮気をしていないかどうか確かめる任務を命じられる。
浮気を発見するものの、全てを丸く収めるためにボスに本当のことを報告しなかったソヌは、ボスから制裁を加えられる。
なぜ制裁を受けたのか理解できないソヌはボスへの復讐を実行する。
っていう話。。。

印象に残ったのは、ソヌがヒスに「彼氏と二度と会うな」と言い放つと、ヒスは「そんなに簡単に忘れられるわけがない」と泣きわめくところ。
ここでおそらくソヌの心は完全に揺らぎ、ボスへの忠誠心を完全に裏切ることになってしまうのだ。
しかし一途に真面目な男ソヌはヒスに出会って芽生えてしまった自分の心の揺らぎに気づかない。
でも、ボスはそれを見抜いてしまう。
ボスがそれに気づかないふりをしていれば、全ては丸く収まるのだけれど、それではお話が成立しない。
だから登場人物の誰も彼もが、悪い方悪い方へと導かれていき、最後にはほとんどの人が死んでしまう……のだから!

ただ、最後にソヌにとどめをさすテグ役のSHINHWAのエリックだけが生き残っているという。。。
エリックはこの作品が映画デビューなんだそうだ。
ドラマでは、「新入社員」(2005 MBC)とか、「火の鳥」(2004 MBC)に出演していたのを以前GyaOで見ました。
ちなみにボス役のキム・ヨンチョルはドラマ「風の息子」(1995 KBS)でビョンホンの兄役をやっていました。
あと、私が一時はまりまくった「野人時代」(2002 SBS) では主役キム・ドゥハンの壮年期を演じていました。

この映画、フィルム・ノワールの世界を取り入れた映画って宣伝していたのだけれど、どうなんでしょう。
ただ、確かに暗いし、ギャング(?ヤクザ?)映画だ。
閉塞感もあるかも。

最初と最後に寓話的なナレーションが入るのだけれど、最初の部分が私にとっては取っつきにくかった。最後のは良かったと思ったけれど。

最初はある春の日。
弟子が揺れている木の枝を見て、揺れているのは木か風かと尋ねる。
師は揺れているのはおまえの心だと答える。

最後は秋の日。
夢からさめて泣く弟子に師がなぜ泣いているのかと質問する。
見た夢は甘い夢で、甘い夢は叶わないから泣いているのだと弟子は答える。

揺れていることを敏感に感じるときというのは、自分の心が不安定なときかもしれない。
また、甘い夢は見れば見るほど、悲しくなってしまうのかもしれない。

甘い夢は叶わない、手が届かないというあたりが、フィルム・ノワールの世界だというゆえんなのだろうか。
でも甘い夢だって、見ないと叶わないと思いたいよ…ね。

終わり方は決して嫌いじゃないです。
何となく余韻に浸れる部分はあります。
ヒスは今後、どのような人生を送るのでしょう。
でも、彼女の身を危険にさらすかもしれないカン社長はソヌが殺してしまったわけだから、彼女はソヌに守られたと考えることもできるのよね。

それにしても、韓国映画とかドラマを見ていると、人を小馬鹿にする態度を見せる人物がよく登場するのだけれど、この描き方が本当にいやらしくて、不愉快なのだ。
この映画では、ムン・ソク(キム・レハ)やパク社長(ファン・ジョンミン)ね。
それだけ演技も演出も上手ってことなのだけれど、日本ではここまでは描かないなぁ…というのがしばしばある。そう、顔は似ていても、明らかにお国柄が違うなぁというのは、こういうところで感じることが多いのだ。
まあ、それだけ描くから面白いとも言えるんだけど。

余談ですが、韓国モノは音楽は哀愁を帯びていてとても良いと思います。
「甘い人生」の中で流れるメロディもとてもステキですよ。

〈データ〉
監督・脚本:キム・ジウン
音楽:ピーチ・プレゼンツ
主な出演:
キム・ソヌ(イ・ビョンホン)…スカイラウンジの総マネージャー。
ヒス(シン・ミナ)…カン社長の若き愛人。同世代の恋人ともつきあっている。
カン社長(キム・ヨンチョル)…ソヌのボス。裏社会に通じている。
キム・レハ(ムン・ソク)
ファン・ジョンミン(パク社長)
ミンギ(チン・グ)…ソヌに忠誠を尽くす。
テグ(エリック)
ミョング(オ・ダルス)
ダルス(キム・ヘゴン)

2005年/韓国/118分

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  • 出版社/メーカー: キネマ旬報
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