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美男〈イケメン〉ですね 第4話くわしいあらすじ [韓国ドラマ「美男〈イケメン〉ですね」]

プールで溺れたミナムを助けるためにプールに飛び込んだテギョン。
水中で沈んで行くミナムの手を掴み、引き上げようとしたところ、もがいたミナムに顔面を蹴られてしまい、そのまま溺れてしまうテギョン。
テギョンが助けてくれたことに気づいたミナムは溺れたテギョンを助ける。
ストレッチャーで運ばれていく途中、ミナムから握られている手をはずそうとしたテギョンだが、ミナムの手を一瞬握り気を失ってしまう。
結局テギョンは救急車で病院に運ばれ、入院する羽目になってしまう。

コ・ミナムがファン・テギョンを助けたというニュースは瞬く間に広がり、A.N.JELLのファンクラブ、サユリたちは、事務所の前でコ・ミナムに感謝のコールを贈る。
「コ・ミナム、コ・ミナム、コ・ミナム Thank You」
「コ・ミナムがテギョンオッパを助けた。
100万ファンクラブ、エンジェルスはコ・ミナムを正式にA.N.JELLのメンバーと認める」
コールし続けるサユリ達。

病室ではテギョンとアン社長が会話している。
「コ・ミナム、センキュー」
と脳天気にいつも通り怪しい英語でしゃべっているアン社長。
それを聞いて、テギョンの怒りは収まらない。
「コ・ミナム、Un thank you(アンセンキュー=最低とか、最悪って感じの意味)だ! アン社長」(←ここ、アン社長のあとにもう一回アン〜と言っているんですが、よく聞き取れない。アンアンアンって、かけているのよね。)

テギョンの怒りをものともせず、「もう少しここにいればいいじゃないか」とアン社長。
ミナムの話題性も増すし、テレビカメラも来ているからと言う。
「俺に、コ・ミナムありがとうってインタビューで言わせようとでもいうんですか」
とますます怒るテギョン。
「いやいや、テレビカメラが来ているのは、国民の妖精と呼ばれているユ・ヘイが来ているからさ」
とアン社長。

テギョンが入院している病院の一室で、病気の少女を前にして、さめざめと泣く女性。
その女性の様子をテレビカメラやナラ日報のキム記者が撮影している。
「うちの子の夢は、ヘイさんのような素晴らしい芸能人になることだったんです」
少女の母親の話を聞いて、
「あきらめちゃダメよ」
と慰める女性。この女性がユ・ヘイだ。
「本当にキレイだ」と大絶賛のキム記者はカメラのシャッターを切り続ける。
「ごめんなさい。感情が高ぶってしまって」
と泣きながら病室を後にするユ・ヘイ。
もっと多くの映像を撮れると期待していたテレビカメラは、ちょっと残念そうだ。

病院の敷地をしばらくは泣きながら歩いていたユ・ヘイだが、車のところまで来て、涙をぬぐう。
「国民の妖精としては、こんなものかしら」
どうやら嘘泣きをしていたらしい。

車に乗り込んだユ・ヘイは横柄な態度でマネージャーに話しかける。
「放送するには十分すぎるぐらい泣いたでしょ。
感情が高ぶってしまったので、もう撮影はできないって言って。
テッシュ、取ってちょうだい」
しゃべり続けるユ・ヘイ。かなり二面性のある性格らしい。
「さっきの子の病気、うつったりしないわよね。
撮影だから、マスクをするわけにもいかないし。
テッシュ取ってって言ってるでしょ」
ユ・ヘイの頭に、突然テッシュの箱がぶつけられる。
「何するの!」
振り返った彼女の目にファン・テギョンの姿が飛び込んだ。
営業用のしゃべり方と笑顔になるユ・ヘイ。
「車(バン)が似ていたから、間違えちゃった。
ファン・テギョンさんですよね。私A.N.JELLのファンなんです。
私のこと、知ってますよね。」
「ああ。……国民の妖精。国民の妖精ねぇ。いい子ぶって、よく妖精だなんて言えたもんだ」
とせせら笑うような態度を取るテギョン。
「そうね、聞かれちゃったんならいい子ぶる必要はないわね。
妖精じゃないわ。でも、あなただって天使じゃないでしょ」
使ったティッシュをそのままそこに捨て、車から出て行こうとするユ・ヘイをテギョンが呼び止める。
「私がこのまま行ってしまったら残念だというわけ?」
ウインクして「私のファンなの?」と聞くユ・ヘイ。
「嘘つき妖精(コンガル ヨジョン)。
おまえの脂がついたティッシュを持って行け」
と皮肉たっぷりに言い放つテギョン。
ゴミを持ち、車を降りたユ・ヘイは、「嘘つき妖精ですって!?」と憤慨する。
「おい、おまえの香水の匂いが臭くて頭が痛くてたまらないから、換気のために車の扉は開けたままにしておけ」
そう追い打ちをかけるテギョン。

車から降りても怒りが収まらないユ・ヘイは、テッシュを踏みつけにする。
「本当に、なんてイヤな1日なのかしら。
それにしても、私の車はどこ?」
そこにやってきたキム記者を見て、急に国民の妖精スマイルをするユ・ヘイ。
キム記者は彼女が降りてきた車を見て、A.N.JELLとユ・ヘイの間に何かがあると疑ってしまう。

合宿所のテラスでは、ジェルミがミナムに詰め寄っていた。
「テギョン兄貴とプールで何があったのか、正直に話せよ!
話さないと、撃つぞ!」
そう言いながら、ホースでミナムに狙いをつけるジェルミ。
「何も……ありません」
もごもごするミナムに向けて、ジェルミは水を発射する。
逃げ回るミナムを追い回すジェルミ。
「話せ! 話せよ!」
そこで賛美歌が流れて、鐘がなります。←ジェルミが恋におちた瞬間?なんでしょうか。
水で濡れたミナムを見ているうちに、なぜかミナムにときめいてしまうジェルミ。
「ミナム、おまえ一体……、一体何なんだ……!」

そこにシヌがやってきて、ホースを取り上げ、ジェルミに水をかける。
「ミナム、行け」
「シヌヒョン、ありがとう」
立ち去るミナムにうろたえるジェルミ。
「コ・ミナムを助けるために、ヒョンが俺を撃つなんて」
「ミナムはもうすぐ初舞台だ。風邪をひいたらどうするんだ。おまえも早く乾かせよ」
明るく言い放ち立ち去るシヌに、がっくりするジェルミ。
「シヌヒョンがあんなことするなんて……ジョリー、胸が痛いよ」
と愛犬ジョリーを抱きしめるジェルミ。

ダイニングで洋服の水をしぼっているミナムにタオルをかぶせ、髪の毛を拭いてあげるシヌ。
「一体どうしたんだ? 昨日テギョンと何があったんだ?」
黙ってしまうミナム。
「テギョンが溺れたときに、どうしておまえがいたんだ?」
黙り込んでしまうミナムだが、いつの間にか戻ってきたテギョンが答える。
「俺がふらついて水におちたんだ。ちょっとした失敗だ」
「ヒョンニム、もう大丈夫なんですか?」
と駆け寄るミナム。
「何か問題があるか?」とシヌにむかって言うテギョン。
「いいや、別に。幸いなことに、一緒にいてよかったよな」とかわすシヌ。
立ち去るテギョンに、くっついていくミナム。
「ファン・テギョンが失敗したって? 変だよな」とつぶやくシヌ。

テギョンが部屋に戻ると、デスクの上に何か置いてある。
コ・ミナムがテギョンの部屋に顔を出す。
「ヒョンニム、お腹すいたでしょう? お粥とお茶です」
「ちょっと説明していいですか?」と言うミナムに、
入れと手で合図するテギョン。

器のふたをあけ、「病院食を召し上がらなかったと聞きましたので、準備したお粥です」とミナム。
「病を与えて薬をくれるっていうわけか?」と言いつつ粥にスプーンを入れ、すぐに質問するテギョン。
「これは、何だ?」
「海老です。海老、嫌いでしたか?」とミナム。
スプーンで器をたたき、「俺は甲殻類アレルギーだ。これを食べたら俺は死ぬ」と言うテギョン。
「そうだったんですか。すみませんでした。大丈夫です。海老が嫌いなときのために、違うお粥も用意してあります。これ、どうぞ」
「これは何だ?」
「ごま入りです」
ため息をつくテギョン。
「ごまにもアレルギーがあるんだ。これも食べたら俺は死ぬ!
「そうだったんですか。食べたら、死んじゃうんですか……」
「すみませんでした。それなら、お茶どうぞ。蕎麦茶です」
黙ったまま固まるテギョンに、ちょっとうろたえるミナム。
「これも、死んでしまいますか……?」
「死にはしないが、じんましんが出る。匂いだけでもかゆくなる。全部持って出ていけ!!」
「すみません。アレルギーがそんなにあるなんて、知らなかったんです」
「知らなくても、これだけそろえられるんだから、おまえが恐ろしいんだ」
「せっかく役に立ちたくて準備したのに」
「役に立つ人間になりたければ、今度の初舞台をしっかりしろ。そうじゃなきゃな、本当に、死ぬぞ」
「はい、ヒョンニムわかりました。一層努力します」

スタジオで練習しているA.N.JELLのメンバー。
「始めるぞ とテギョン」
「相変わらず 여전히(ヨジョニ)」の練習を始める。
しばらく演奏したところで、「コ・ミナム、合ってないぞ」とテギョン。
ドラムのスティックでミナムを撃つ仕草(叩くのではなくて、銃で撃つみたいな感じ)をしながらウインクするジェルミ。
シヌは声を出さずに口パクで励ます。

「再開するぞ」
メンバーの練習は続く。
アン社長もやってきて、差し入れをぱくつくメンバー。
テギョンにシュークリームを差し出すジェルミ。
水を開けようとするが力が足りず、開けられないミナム。それを開けてくれるシヌ。
ミナムが飲もうとして水を取り上げて飲むジェルミ。
シュークリームのクリームを鼻につけるミナム。
鼻先で笑っている感じで見つめるテギョン。

練習から合宿所に戻ってきたメンバーを待ち受ける、マ室長とワン・コーディ。
タマネギの袋をかかえている。
ミナムのことを社長に話せず、休暇といいつつ逃げ出してしまっていたらしい。
「ミナム、私戻ってもいいかしら」と言うワン・コーディにうなずくミナム。
うなだれながら謝るマ室長に、父親と兄と一緒に3人で写った写真を見せるミナム。
「私のこと見捨てようとしたことは気にしていません。私はこの写真を持ってきてくれた人を探さなければなりません。私ももう逃げ出しません」
マ室長とワン・コーディは改めて協力を約束する。

「とにかく食べておかなくっちゃ、健康ではいられないわ」
熱心に食事をしている女性は、ミナムの叔母・ミジャだ。
どうやら留置所に入れられているミジャと、知り合いの女性。
2人ともお金を騙し取られてしまったらしい。でも、和解金が必要ならしく、お金の工面を相談している様子。
「私にはこの子がいるから何とかなるわ」
ミジャが指さした先には、A.N.JELLと新メンバーミナムの記事が載った新聞が。

休憩時間、事務所でアイスを食べているA.N.JELLメンバー、マ室長、ワン・コーディ。
パソコンで、先日の病院でのユ・ヘイの様子を見ているジェルミ。
「ユ・ヘイだ! 本当にかわいいな〜」
「ふん、嘘つき妖精。よくそんなに虚像を見せられるものだ」と毒づくテギョン。
「ヒョン、ヒョンはどんな女性が好みなの? ヒョンもこんな女性が好きだって言っていたよね」とジェルミ。
テギョンは「そんなことは言っていない。好きじゃない」とばっさり。
「そうか? かわいいのかな?」とシヌ。
「ユ・ヘイがかわいくなかったら、どんな女の子がかわいいんだよ」とジェルミが言った瞬間、「コ・ミナム」とテギョン。
「口のまわりが汚れている。拭け」
口の周りをぬぐうミナム。
「そっちにもついているよ」と優しく言うシヌ。
みんなして「コ・ミナム、コ・ミナムって〜」とおもしろくないジェルミはミナムに質問する。
「おまえも男だろ? ユ・ヘイのような女性をどう思うんだ?」
ジェルミの質問に「ユ・ヘイって誰ですか?」ときょとんとしながら答えるミナム。
ちょっとあきれぎみのメンバー達。

慌てるマ室長。
ミナムがあまりに何も知らないことに慌てたマ・室長とワン・コーディは、ミナムにアイドルを教えなければと思い立つ。
リズミカルな節をつけながら、歌って踊ってアイドルを暗記させるマ室長、ワン・コーディ。
一生懸命にまねをするコ・ミナム。
「アイドル記憶、アイドル記憶、少女時代は9名」
アイドルの人数とメンバー名を繰り返し暗記するミナム。

男子トイレの洗面台で顔を洗いながら
「覚えることがいっぱいで、いろいろ難しいな〜」
とつぶやくミナム。

トイレから出ようとしたところ、練習生と遭遇してしまい、ミナムは慌てて個室に駆け込む。
「こいつ、オレ達を避けているよな。本当に気分悪いよ」
「そんなことありません。すみません。」
個室で力んだふりをしながら謝るミナム。
練習生達が立ち去ったようなので、思わず独り言を言ってしまうミナム。
「女だってことがばれないように、避けるしかないんです。ごめんなさい」
それをトイレから出ようとしていた練習生達が聞きつけてしまう。
「おまえ、女なのか? 確かめてやる」
追いかけられるミナム。そこにアン社長、キム記者も登場して、事務所は大騒ぎ。
「コ・ミナムが女だって?」
裏切り者とサユリから看板を投げられるミナム、看板が直撃してよろけながらも逃げ続けるミナム。

突然鐘がなり、
「ジェンマ〜。ジェンマ〜」という院長先生の声。
事務所の前に、タクシーから降りた院長先生が登場する。
「院長先生、どうしたらいいですか?」
「ジェンマ、息が切れていますか?」
「いいえ」
「頭にぶつかったのに痛いですか?」
「痛くないです」
「ジェンマ、それはおかしいでしょ。あれをご覧なさい」
振り返ったミナムが見た物は、止まっている人々。
「これは、夢ですか?」
「そうですよ。目覚めますよ。1、2、3」
院長先生の声でトイレ個室で目が覚めたミナム。
おそるおそるトイレから出たけれど、先ほどのような騒ぎはなくてほっとする。

事務所の前では、サユリ達ファンが待ち構えている。
コ・ミナムと書かれたポップを見て、うろたえるミナム。
他のメンバー達がスラスラとサインをするのをただ見ているだけ。
ところがいきなりサユリから、「ミナムオッパ、サインください」
と言われ、びっくりするミナム。
「私のこと、嫌いだったんじゃないですか?」
という質問に首を振るサユリ。
ミナムは差し出された色紙に、自分の名前をそのまま書く。
それを横目で見るテギョンは、うすら笑いを浮かべながら、サラサラと格好良くサインをする。
「かっこいい、それに比べて私のサインは……」

スケッチブックを抱えてテギョンの部屋を訪ねるミナム。
「ヒョンニムのサインがとても素敵に見えたので、自分なりにサインを考えてみました。見て下さい。いいと思う物をひとつ選んで下さい」
「どれも一般的だな。サインは感性だ。サインにもどんくさいおまえが現れている」とテギョン。
「それだったら、感性の素晴らしいファン・テギョンさんがサインを考えて下さい
お願いします」
「俺がどうして?」
結局ミナムは、自分で努力して考えてみますと、部屋を出て行く。

「コ・ミナム……か。単純な名前だから、作るのも簡単そうだ」
そういいつつ、次々鉛筆を削るテギョン。
紙を取り出して、考え始める。← 相変わらず素直じゃないテギョン。

夕闇せまるテラスでサインを考えているミナムの元にやってくるシヌ。
「何をやっているんだ?」
「サインを考えていました。テギョンヒョンニムに相談してみたのですが……」
「テギョンに先に相談したんだ。これからは何でも俺に先に相談すればいい。俺はおまえの面倒を見るのが面白いんだ。それにケジャプンサイ(犬殺し関係=近い関係)だからな」
一瞬何のことかわからない様子のミナム。
思い出したように「ああ、ケジャブンサイですね」と言いつつニコリと笑うミナム。
一緒にサインを考えてあげるシヌ。

同じ頃、自室でミナムのサインを考えているテギョン。
「……しかし、コ・ミナムにこれが書けるのか? あいつのレベルでは難しすぎるのでは?」

シヌはミナムの手を握りながら、サインの練習をさせてあげている。
ようやくシヌと考えたサインが完成したらしい。
「コ・ミナム(高 美男)……か。負担になりそうなぐらいすごい名前だな。誰がつけてくれたの?」とシヌ。
「お母さんがつけてくれたって、死んだ父が言っていたそうです」
「ご両親がいらっしゃらないこと、アン社長から聞いたよ」
「お母さんは、生きているかもしれないんです。事情があって僕たちが生まれてすぐに出て行ってしまったそうです。でも負担になるぐらい記憶に残る名前ですから、有名になったら探しにきてくれるかもしれません。それを待っているんです」
「そうか。そうなんだ。おまえの名前がわかりやすいサインを作れてよかったな」
「ありがとうございます」
無邪気にサインの練習をするミナムをじっと見つめるシヌ。

一方、サインを感性させたテギョンは、ミナムの部屋に入り、自分の考えたサインを置こうとする。
しかし部屋には、サインを考えた紙が散乱している。
「こんなところに置いたら、あいつは自分が作ったサインだと思い込んでしまうかもしれない」
結局、ミナムが机代わりにしているトランクの間に自分が作ったサインをはさみこんだテギョン。

ミナムの部屋を出ると、戻ってきたミナムと遭遇する。サインのことを伝えようとしたテギョン。
「どこに行っていたんだ?」
「サインの練習をしていました」
「サインは、俺が……」と言いかけたところ、ミナムが先に口を開く。
「できました。シヌヒョンが作ってくれました」
「……シヌ……、そうか」
「ご覧になります? かっこいいんです」
「おまえのサインになんて、興味はない」
「それはそうですね。申し訳ありません」
「コ・ミナム。おまえは本当にその紙切れのように軽くて節操のないやつだな」
おもしろくなさそうにそう言い残すと、自分の部屋に入ってしまうテギョン。
「紙切れと節操と何の関係があるのかな? また私何かしちゃったのかな?」
首をかしげるものの、シヌが考えたサインを見ながら嬉しそうな顔をするミナム。

部屋に戻ったテギョンは非常に面白くない様子だ。
「あんなに軽い軽薄なやつのために、考えてやるんじゃなかった」
憤慨しながら、自分が書いたサインをミナムの部屋に置いてきたことを思い出すテギョン。
「あ、俺の考えたサイン。でもコ・ミナムは見つけられないかも。いや、もし見つけたら……?」
テギョンの脳裏に不吉な妄想が広がる。
「ヒョンニム、こんなサインを考えてくれちゃって〜。シヌヒョンの作ってくれたほうが、好きです〜!」と言って大笑いするミナム。

サインを取り戻すことを決意したテギョンはミナムの部屋を訪ねる。ノックしても返答がないので、そっと部屋に入るテギョン。
サインの練習に疲れてしまったミナムは、机代わりのトランクに突っ伏して眠っている。
シヌが作ったサインを見つけたテギョン。
「シヌの作ったサインか。ありがちだな」
相変わらずの毒舌だ。
トランクの上に突っ伏していたミナムの態勢を力ずくで何とか変えて、トランクから自分の考えたサインを引っ張り出したテギョン。
「コ・ミナム、おまえが薄っぺらいから、本当にいいものをのがしたな」
と言いつつ、ミナムの態勢を元に戻そうとしたところ、バランス失い、ミナムの体重がテギョンにのしかかってきた。部屋に倒れるテギョン。その拍子に、スタンドを倒してしまい、部屋が真っ暗になってしまう。
慌てるテギョン。
「冷静にならなくては」
と言いつつ、コ・ミナムの頭を手探りで見つけ、ミナムを起こそうとする。
「俺は夜盲症なんだ。暗いと何も見えない。コ・ミナム、起きろ! 起きてくれ!」
しかし、全く起きる気配がない。
部屋の角度を考えながら、出口を推測するテギョン。
物につまずきながら何とか部屋から出るテギョン。
「コ・ミナムはやっぱり危険だ」

翌日、ジョリーを相手にしながら、サインの練習をするミナム。
「あなたのお名前は何と言うのですか? ああ、ジョリーですね Toジョリー……と」
そこにジェルミがやってくる。
「サインの練習をしているんです。昨日作ったんです。いつ誰にしても大丈夫なように練習しているんです」
「見てやるよ」
「ジェルミ、サインしましょうか。ジョリー以外、人間では、初めてのサインです。……To ジェルミ…コ・ミナム」
ミナムはサインを渡しながら言葉を続ける。
「初めてのサインです。サインは好きになってくれた人への真心をこめた贈り物です。ジェルミ、これは私の心です」
「まさか……俺がおまえのこと、好きだって思っているのか?」とうろたえるジェルミ。
「違うんですか? サイン、受け取ってくれないんですか?」
「……わかったよ。これはおまえの初めてのサインだから、受け取るんだ」
「ありがとうございます。私の心です」
ニコニコしながらテラスから立ち去るミナム。
サインを見ながら「これはただ単に初めてのサインなんだから…」と繰り返すジェルミ。

留置所から会話しながら出てくる、ミナムの叔母ミジャと一緒に留置されていた女性。
「思ったより和解金が必要なのね。高利貸しに借りるわけにもいかないし。でも甥っ子がとっても有名な歌手だから、何とかなるわ。私の亡くなった弟も、ミナムが歌手になったと知ったら、どんなに喜ぶか」

同じ頃、自室で父親と兄と写っている写真を眺めているミナム。
「記憶はあんまりないけれど、確かにこれはお父さんだわ」

あまり信じていなさそうな女性に力説するミジャ。
「弟は本当に有名な作曲家だったのよ。モ・ファランが歌った曲も作曲したんだから」

歌うモ・ファラン。
テレビ番組にゲスト出演している。
インタビューで、コ・ジェヨンという人の作ったこの「和解」という曲が一番好きですと言い、
「私が一番純粋に愛した思い出の歌です」と続ける。
アジアンフェスティバルのためにテレビ局に向かっているA.N.JELLのメンバー達。
移動中のバンの中で携帯でテレビを見ながら
「一体どんな男との思い出なんだか」
と毒づくテギョン。

メンバーがテレビ局に到着すると、ユ・ヘイもちょうどやってきたところだ。
「ユ・ヘイさん」
と大声で叫んで駆け寄るジェルミ。
「今日、MC(司会)をやられるんですよね。うちのメンバーです」
と振り返ってメンバーを指し示すジェルミ。
「……あの、ファンです。今日期待してます」と言葉を続ける。
「私もA.N.JELLのファンなんです。ジェルミさん。
カン・シヌさんでしょ。それと、新加入したコ・ミナムさん……」
と言ったあとに、テギョンの名前を思い出せないふりをするユ・ヘイ。
「テギョンヒョンですよ。僕たちのリーダーですよ」とジェルミ。
「ああ〜、ごめんなさい。ど忘れしてしまったわ」
立ち去りながら、
「ファン・テギョン……ちょっとすっきりしたわ」
と言うヘイ。
ムッとしながらその様子を眺めていたテギョン。
「なんだ、嘘つき妖精(コンガル ヨジョン)め。考えることが小学生並で幼稚すぎるんだよ」

マ室長に、警備室から電話が入る。
「コ・ミナムの叔母さん?」
ミジャが警備員室に立っている。
「はい、待っていただくようにします」と警備員。
「どう、わかった。私と会いたいって言ってたでしょ」とミジャ。

そのころミナムは、マ室長から話を聞き、「ちょっと出てきます」などと言っている。
結局、マ室長が会いに行くことになり、会ったらミナムに電話を入れることになった。
「Bスタジオに行って下さい」
と言いながら、外に出て行くマ室長。

しかしミナムはDスタジオと勘違いしてしまい、放送局の中をうろうろ。
Bスタジオのメイク室では、他のメンバーがメイクをしてもらっている。
ワン・コーディもまだミナムがいないということに気づいていないようだ。

「ここがDスタジオよね……?」とミナム。
中にいた女性に「すみません」と声をかけたところ、そこにいた女性は「鞄を取ってちょうだい?」と言う。
「そこに鞄あるでしょ」
顔を見ずに、ミナムのことをマネージャーか何かと勘違いしているようだ。
続いて「照明のせいで頭が痛いの、マッサージしてくれる?」言う女性。
テギョンの母親、歌手のモ・ファランだ。
素直にマッサージするものの、「私、忙しいんです……」とつぶやくミナム。
そこに飲み物を持ってやってきたマネージャーが「誰ですか?」と言い、初めてミナムに気づくファラン。

メイク室で、ミナムがいないことに気づくワン・コーディ。
「早くしないと間に合わないわ。心配しないで、何とかするから?」
とテギョンに話しかけるワン・コーディ。
「俺がどうして心配なんて。俺には関係ない」とテギョン。
「本番前にどこかにいなくなるなんて」とジェルミ。
何も言わないが、ただ心配そうなシヌ。

Dスタジオでモ・ファランと会話をしているミナム。
「私はファン・テギョンさんがいるA.N.JELLのメンバーなんです。ヒョンニムは本当にいい人なんです」
「そう、他の人にはいい人なのね」
そう言いながら、酒を取り出し、お茶の中に注ぎ飲むモ・ファラン。
「テギョンヒョンニムはモ・ファランさんのファンですよ。ファランさんの作品をたくさん持っているんですよ。
自虐的な笑いをするファラン。
「それならサインしてあげましょうか? あの子に渡してくれるかしら」
「サインは自分のことを好きでいてくれる人への真心をこめた贈り物ですよね。
ヒョンニムもきっと喜ぶと思います」
「本当にいい子ね。コ・ミナムさんって言ったかしら
コ・ミナム……コ・ミナム……意外ね。他にも同じ名前があったのね」
「もし私の名前がお好きだったら、サインをあげましょうか。
ちょっと前に、ようやく素敵なサインを完成させたんです」
あっけにとられて笑うしかないモ・ファラン。

アン社長がミナムをさがしている。
「ミナムはどこにいったんだ。電話しろ」
「ミナムの電話はここにあるんです」とワン・コーディ。
ファランのいたスタジオを出て、まだ迷っているミナム。
ようやくアン社長と、ワン・コーディに遭遇する。
「すいません、お待たせしました。迷ってしまいました」
「早くしろ、ハーリーアップ」と、またまたちょっと怪しい発音で英語を連発するアン社長。

「マ室長から電話きましたか?」
「ないわ。早く用意を」とワン・コーディ。
メイクの間も電話を握っているミナム。

「電話、来ないな……」
ミナムがつぶやいていると、シヌがやってくる。
「もうすぐリハーサルだ。電話ばかり持っていられないぞ」
「電話を待っているんです。私にとっては大切な電話なんてす。
お母さんの消息がわかるかもしれないんです」
「そうか。確かなのか?」
「まだわからないけれど、待っているんです。でもちょっといい予感もしているんです」
「予感と同じように、うまく行くといいな」

「シヌさん、ミナムさん、時間です。早く」
とスタッフが呼びに来る。
携帯電話を衣装のポケットに入れて部屋を出るミナム。

テレビ局のテラスで話をしているマ室長とミジャ。
「私はミナムに会って話がしたいのよ」とミジャ。
「ミナムが探しているのは、母親なんです。母親はどうしているんですか?」とマ室長。
言葉につまり、何かをごまかしているようなミジャ。

スタジオに向かう廊下を歩いているA.N.JELLのメンバー。
携帯を取り出し画面を見ているミナム。
それを見て、ちょっと気にしているシヌだが、何も言わない。
気づいたテギョンは、ミナムの手首をひっぱりテラスに連れ出す。
「コ・ミナム。携帯を渡せ」
と言うと、携帯を取り上げる」
「何をするんですか?」
「演奏中に携帯電話なんかに気を取られてどうする。
これが初めての舞台なんだぞ。全神経を集中させろ。
他のことなんて考えている場合じゃないぞ」

「ファン・テギョンさん。
私はもうすぐ出て行くかもしれません。
前に私を探していた人が見つかったんです。
お母さんの消息もわかりそうです」
「そうなんだ」
「これまでご面倒をおかけしました。全部ファン・テギョンさんのおかげです。
どうもありがとうございました」
「二度と会わずにすむなら、それは喜ばしいことだ」
「だから、携帯を返して下さい。いつ電話がきてもいいようにしておきたいんです」
「初舞台が終わるまではダメだ。舞台だけは最後まできちんとやり遂げろ。
完全に舞台を務めたら、携帯を返してやる」
わかりました。頑張ります。携帯を預けておきます」
そう言うと、テギョンをテラスに残し、スタジオに向かうミナム。

「これに連絡が来れば、コ・ミナムはいなくなるっていうわけか。
全くありがたい携帯だよ」
と言いながら、何か納得できない様子のテギョン。

ミナムの初舞台が始まる。
「次は新生A.N.JELLの登場です」
舞台で「相変わらず」を演奏するA.N.JELL。
演奏が終わり、アン社長は大絶賛。

「最高、パーフェクトだ、ファンタスティックだ、このまま突き進もう」
を連発。
言われつつテギョンの姿を探しているミナム。
「ありがとうございます。ところでテギョンヒョンニムを見ませんでしたか?

メイク室でミナムの携帯を見つめるテギョン。
「コ・ミナムがいなくなるというニュースはまだなのか?」
携帯にメール受信の知らせがあり、思わず確認するテギョン。

舞台が終わり、ざわざわしている控え室でワン・コーディがデジカメを片手にしゃべっている。
「テギョンはどこにいったのかしら? まだ写真を撮らなくっちゃならないのに。
記録写真を撮っておくわよ」
そこにやってきたミナム。
「ジェルミ、マ室長に電話したいので、携帯貸してください」
「……仕方ないな、ちょっとだけだぞ。本当にちょっとだけだぞ」
と念押ししながら携帯を貸すジェルミ。
携帯を持って部屋を出て行くミナムを見つめるシヌ。

テラスでマ室長に電話するミナム。
「マ室長、どうなりました?」
「メール、見てないのか」とマ室長。

メイク室では、テギョンがミナムの携帯に来たマ室長からのメールを見つめていた。
「お母さんのこと、見つけることは無理です……ごめんなさい」
携帯を見つめため息をつき、何か考えているテギョン。
メイク室から出る。

マ室長と電話で話しているミナム。
泣きそうになりながら話すマ室長。
「お母さんは見つけられない。死んでしまっているらしいって……」

呆然とするミナム。
ポロポロ涙をこぼす。
「コ・ミナム、用は済んだか?」
携帯を返してもらおうとやってきたジェルミ。
泣いているミナムを見つけ、うろたえる。
「どうした? どこか痛いのか?」
泣きながら、そのままそこに座り込んでしまうミナム。
「大丈夫か、そのまま待ってろ。誰か呼んでくるから、待ってろよ」
そう言ってテラスから立ち去ったジェルミと入れ違いに、ミナムを探して走ってやってくるテギョン。
泣いているミナムを見つけ声をかける。
「コ・ミナム」
「この世にいないそうです。もう二度とお母さんに会えない、お母さん……」
泣きながらテギョンに言うミナム。
どうしたものかと考えていたようだが、ミナムに近づくテギョン。

ジェルミはシヌのところに行き、コ・ミナムが変だと告げる。
「ヒョン、コ・ミナムが変なんだ。泣いている」
ジェルミの案内で走ってミナムの元に向かうシヌ。

テギョンはミナムの肩を抱き頭を抱き寄せ、肩を貸して泣かせてあげる。
そこにやってきたシヌはちょっとびっくりした表情をする。
たぶんシヌはこういうテギョンを見るのは、初めてだったはず。
さらに驚いた表情のジェルミ。
泣き続けるミナムに肩を貸すテギョン。
それを呆然と見守るシヌとジェルミのふたり。

つづく

美男〈イケメン〉ですね 第4話レビューはこちら

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